大河ドラマ「八重の桜」は年末に終わってしまった。
八重の桜が面白かったかどうかは別にして、幕末や近現代は日本史の中でも個人的にかなりツボな時代だ。
源平合戦や古代史もそれはそれで良いのだが、当時の雰囲気に浸ろうとすると、そこにあるのはお寺だったり 仏像なのはまだ良い方で、下手するとただの石碑だけだったりする。
それと比べると近現代は現在に通じるものが相当数残されており、歴史ロマンに浸るには十分すぎる。
帰省した折に近くに徳富蘇峰記念館があるのを知り、ちょっと足を伸ばしてきた。
徳富蘇峰(とくとみ そほう)-知っている人は知っている。でも知らない人には誰の事やらサッパリだろう。
明治の開花期にあってジャーナリストのはしりであり、思想家・歴史家・政治家、そして世界大戦後はA級戦犯容疑まで
かけられるという多才でパワフル。
八重の桜では新島譲の教え子としてイケメン俳優が演じていい味を出していました。弟は作家の徳富蘆花(とくとみ ろか)。
弟の方は高校時代に国語の便覧で見たことあるなぁ……という程度だったが、大河ドラマを流し視聴して俄然興味が湧いてきた。
ジャーナリストとして政治家として交友関係は幅広く「勝海舟」から「中曽根康弘」までと聞けば、どんだけ生きているんだ!と思うはず。
その徳富蘇峰の記念館が二宮にあるという。
記念館の目玉は徳富蘇峰が生涯の間にやり取りした4万7千通の手紙(差出人数・約1万2千人)。 相当な手紙魔である。今日びメールだってそんなにやり取りするかどうか……。
記念館は2Fまであり、随分こじんまりしている。
入館料は700円。こじんまりしている割にこの入館料の高さに一瞬ひるんだが、ここでケチってもしょうがない。
意を決して財布から700円を取り出した。
中曽根元首相はまだご存命なので…生きている人の手紙を晒されるのは、本人はあまり良い気はしないだろうが…。
こうして歴史の教科書でしかお目にかかれない偉人たちの本物の手紙を目の当たりすると、歴史の重みというか底知れぬ壮大さを感じます。
小さい記念館ですが手紙をじっくり見ていると時が経つのを忘れ、1時間以上滞在していた。
記念館の隣には梅園があり、2月ごろに見ごろを迎えるとのこと。
が、まだ時期は少し早かったようで…。
梅の見ごろはあともう少し後のようだ。
小さいけれど歴史ロマンを感じる隠れた穴場「徳富蘇峰記念館」。
近現代好きなら是非一度足を運んでみて下さい。
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