第5回 いろりの里 大平宿
時間を気にせず、いろりを囲んでみんなで談笑。
昔はそんな生活が当たり前でした。
いつしか忙しくなり忘れて去られてしまった古き良き風景。
そんな生活原体験をここで再認識できます。ぼろいけど。
生活原体験 いろりの里 大平宿
主旨
伊那谷の民家を残し歴史とふれあい、会員の親睦を深めるとともに、多くの人々に利用していただき、自然保護について学習の場として緑と水を守る。
（大平宿をのこす会の目的）
NPO法人 大平宿をのこす会より
諏訪湖。あいにくの曇り空でしたがここまでくれば信州気分。
信州といえばそば。そばと言えば戸隠そば。
信州＝りんご。盆栽までリンゴなのには驚きました。すごい。
虹が出ていました。幸先良さそうな予感。
NPO法人がある場所。表向きは山岳グッズショップ。
大平宿の民家発見!……と思ったらここはまだまだ麓。
こんな細い山道をうねうねうねうね……
対向車もすれ違う場所も少ないのです。
市街地からこんな山道を30～40分ほど行くとようやく到着です。
ようこそ大平宿へ。
最初に案内された民家「中村屋」
明治中期の建築物だそうです。
こんな大黒柱。今ではお目にかかれません。
電灯がないと昼間でも薄暗い……。
これが囲炉裏です。大広間の真ん中にあります。
さすが明治中期。年季が入っています。
よく手入れがされています。…何か出そうですが。
旅人が雨宿りできるように軒が出ています。
かつては小学校でした。もちろん廃校。
小学校の入口。夜の登校は勘弁してください。
校庭の近くに炊事施設があります。
小学校の校庭。児童達の笑い声が聞こえそうです。
こんな民家が十数軒点在しています。
冬の枯れ木に侘びさ倍増です。
このボロs……もとい風景にも慣れました。
職業を屋号としていたのでしょうか。商売敵はなさそうです。
昭和初期の建物ですが内装は似たようなものです。あまり進歩していない？
この趣……というか、なんというか。正直きてます。
近代的風呂。これは入れる……んだろうな。
風呂その2。よくわからない設備が。
これもなかなか……少なくとも冬は寒いです。
大平宿をのこす会の現地出張所。
大平宿での生活
利用にあたっては不便である点はむしろ喜びとして、進んで古き良さをいかした生活をすること。特にいろりの利用には注意して下さい。
● 自在カギには常にやかん、なべを架ける。
● いろりの火番は必ず決めて下さい。
● たきぎは端から回しながら燃やす。
● 初期消火に備えて消化器、水の確認をして下さい。
● 民家の破損、消失したときは復元していただきます。
● ゴミは持ち帰りが原則です。
● 風呂の使用にあたって、石けん、シャンプーは使用しないで下さい。(尾瀬方式に学ぶ)
● トイレ、ティッシュペーパー禁止
NPO法人 大平宿をのこす会より
今晩お世話になる「下紙屋」に突撃。
ヘタクソ表札すら趣があります。
下紙屋は平成13年に再建された近代的な建物。
板の間です。ここで一晩寝食をともにします。
この囲炉裏でどんな会話があったのでしょうか。
大平宿では掃除に始まり、掃除に終わります。
薪で火興し。良い感じに火がつきました。
かまどでも火興し。これ薪入れすぎだろ。
案の定火力が強すぎて火事みたいになってます。
良い感じにお湯が沸いてきました。
基本的に板の間は万事この状態。けむい……。
囲炉裏を囲んで会話も弾みます。
今夜は味噌鍋。料理上手のおかげで美味しかったです。
エノキの炭焼き。こっちは売れ行きがイマイチ。
薪で炊いたご飯がこんなに美味しいとは思いませんでした。
夜中までギターに合わせてみんなで歌いました。
これほど入浴時間が短時間なのも珍しい。
通称"ボットン"。実は下紙屋だけ水洗があります。
ところどころ雪。昨晩日本各地で初雪を観測しました。
近くの川の水中の様子。透明度は最大。
朝食＝昨日の残り＋春菊＋おじや。
昨晩凍えるような寒さで疲れ切っています。
鍋もきれいに洗います。たわしでこするのが基本。
ゴミはリアカーで指定場所に運びます。
囲炉裏の灰もすべて片付けます。
帰りは快晴！ありがとう大平宿