第59回 昇仙峡
休みの日に近隣の観光情報をあれこれ仕入れていたら、山梨県にある"昇仙峡"なる情報を偶然見つけました。
江戸時代から風光明媚な場所として有名だった昇仙峡。
いつもは都内・神奈川近辺の日帰りの旅で済ませていたものの、せっかくだからと初めて特急に乗って遠征しようと思い立った記念すべき観光地。
オフシーズンでしかも平日ということもあり観光客はガラガラ。
その分、目立ったのが商売人たちの ガメツさ。
嘘ギリギリのところをついて観光客を呼び込もうとする姿に正直良い印象はありませんでした。
景色は素晴らしかったものの、珍しく嫌なイメージを植えつけられた旅でした。
一人じゃもう行かないな。
覚円峰(かくえんぼう)
日本一の渓谷美、昇仙峡の主峰『覚円峰』はその昔 覚円が畳が数畳敷ける広さの頂上で修行したと言い伝えられています。
仙娥滝(せんがたき)
地殻の断層によってできた。高さ30mの壮麗な滝は新緑から紅葉、雪景色と四季にその美しさを装います。
大滝(おおたき)
秘境「板敷渓谷」を5分ほど歩くと高さ30mの華麗な幻の滝に出会えます。
石門(いしもん)
巨大な花崗岩に囲まれた石門は先端がわずかに離れスリリングな不安定さを満喫できます。
長潭橋(ながとろばし)
大正14年に竣工したアーチ橋で、建築雑誌にも取り上げられたこともある昇仙峡の玄関口として親しまれている歴史的有名な橋です。
昇仙峡観光協会 webサイト「見どころ」より
遠出となるとテンションも上がる。カツサンドなんて買ってしまった。
旅の目的地 甲府駅に到着。さすがに各駅で行くとなると時間がかかりすぎる距離。
バスに揺られること約30分。昇仙峡口に到着。オフシーズン+平日のコンボ。誰もいない。
廃墟のようだ。暇そうにしているオッサンが車に乗らないかと話しかけてきた。歩いていくことを伝えると遠すぎて徒歩は厳しいと食い下がる。話すのも面倒になって適当に追い払った。
このように切り立った断崖絶壁が昇仙峡風景の魅力なのでしょう。
遊歩道を通って上まで目指します。この道"しか"ないと言われると天邪鬼な私は何かあると勘ぐってしまう。
渓谷沿いには奇岩があり、強引な名前がついています。ちなみにこれは「亀石」
ちなみにこれは……「大砲石」だったような。写真見てもまったく自信がありません。
この石は何でしょうクイズだ。ちなみにこれは「トーフ石」。トーフってあの豆腐か?
観光用馬車はすべてのおいて優遇されている。……ってこんな標識あるんか!
この岩は分かりやすい!?正解は「らくだ石」。考えた人の想像力の豊かさに脱帽です。
「ふぐ石」言われてみればこれは納得。ノーヒントで答えるのは難易度が高すぎるが。
ひび割れた崖。輝石安山岩が花崗岩の亀裂に入り込んだ珍しい岩脈で通称「登竜岩」と呼ばれています。
気温が高く汗ばむような陽気でしたが、渓谷沿いの岩にツッコミを入れながら散策するのは楽しいものでした。
みやげもの屋も閉まっています。たぬきも暇そうに立っています。
水晶が採れることのPRなんだろうけど……本物だったらここに置いておくわけがない。
"高貴な方が訪れたよ"の碑。来るだけで石碑が建つのだから凄い。
忘れていた石クイズ。「えぼし石」だそうです。茅ヶ崎の方がそれっぽい。
よくわからない謎の印(落書き?)。"怨"かと思ったら"恩"かよ。そして矢印の先には何もなかった…。
さらに10分ほど歩くと……目の前に一際切り立った岩山が見えます。
約180メートルあり澤庵禅師の弟子覚円が座禅を組んだと言われる覚円峰。こんなところで座禅とかよっぽどMに違いない。
覚円峰近くの茶屋にて。ローカルテレビでしょうか、取材を受けていました。
手足にヒビ、アカギレを切らしながら山を切り谷を割り、一介の百姓ながら昇仙峡新道を切り開いた 圓右衛門の碑。
店員に声を掛けられロープウェイで上まで行くと答えたら割引券あるから休んでいきなだと。割引券で客を釣ろうとはなんて連中だ。
賽銭がパクられないのも、日本人の人の良さが表われているような気がします。
昇仙峡は水晶の産地でもあります。水晶と龍の立派な彫り物。いくらかかったんだろう。
これに有難さを感じて賽銭を入れる人も多いのだろう。こんなところにもカネへのガメツさが……。
この置物はテレビで紹介されたこともあるようです。1000万円らしい。
ロープウェイの駅に着きました。"パワースポット"とか押している時点でもう末期というか。
ゆめちゃん号(2号機)。往復1,200円という料金はちょっと引いてしまうレベルだが、せっかく来たので。
昇仙峡いる福仙人の由来。ふくろう助けたら勝手に仙人にされるとか悲劇でしょ。
パノラマ台駅からの景色。眺めは最高です。遠くに見えるのは甲府市街でしょうか。
下ネタ連発すると引く人間が多い割には日本人ってホントこういうのが好きらしい。
これだけ見て帰るのも1200円もったいないので、ちょっと展望台まで散策。
昇仙峡も"萌え"の波に毒されているのか…?こんなボロ小屋にお金を投入しようとは思わない。
遠くに見えるのは荒川ダム。ダムカード欲しかったけど昇仙峡から歩いていくのは無謀か。
ちょっとした散策コースも道も整備されていない悪路。お年寄りが何度お足を取られていた。
遠くに見えるのがロープウェイのパノラマ台駅。結構遠くまで歩かないと展望台までたどり着けません。
安全柵も何もない。足を滑らせたら滑落するレベル。キケーン!!