今年も体育祭が近づいてきた。
体育祭を盛り上げるための応援グッズとして何かクラスの子たちに寄せ書き的なものをさせようと思った。
"紙にコメントを書いて模造紙に貼る"でも、"色紙に書く"でも何でも良かったのだが、何か形に残るものが良いかと考えた。
模造紙だと終わった後に捨てる運命にあるし、色紙はありきたりな気もした。
普段の業務をこなさなければならない上に、こんなことに頭を悩まさなければならないのがつらかった。
他の担任の先生はビデオを作成したり、フェルトで1人1人にマスコットを作ったりと、色々やっている模様。
もう中学生だぞ!?放っておけばいいんじゃないかとも思うが、これで"ほったらかし温泉"にすると「ウチの担任は何もやってくれない」
などとグチグチ文句を言われかねない。
でも担任が先頭に立ってあーだこーだやると、生徒はついてこなくなり、こっちはそれなりに想いが強いのでついてこない生徒にイライラして、
うまくいかない。そんな経験は何度もした。
なので担任はあくまでも"何もやらないフリ"を演じて裏で動く――。
クラス経営とは毎年やってもうまくいかない。早くこの苦難から逃れたいのだが……。
話が脱線してしまったが"応援グッズ"のことである。
体育祭のような"勝負事"と言えば、ふと"必勝"という単語を連想した。
"必勝"といえば"選挙"。"選挙"といえば"だるま"。
…というわけで"だるま"に寄せ書きすれば面白いんじゃないか?
いつもはマネーパワーを使って楽天あたりで"だるま"を発注するところなのだが、調べてみると大きいだるまは予想外に高い。
そして今年は学年の会議で「担任は金を使ってはならぬ」と決まったため、自分で作ってみることにした。
色々調べてみると、風船を膨らませ紙をペタペタ貼り、張り子のだるまを作れるようだ。
クラスの生徒たちが喜ぶかどうかは別にして、とりあえず完成したので制作過程をメモしておきます。
工程1:材料をそろえる
材料は風船、新聞紙、色紙、木工用ボンドぐらいか。
あとは張り子を載せるためのお椀とかあると良いです。
まずは風船を膨らませます。
さすがダイソーの風船。ゴムの厚さが不均等で膨らませると色が薄い場所と濃い場所のムラができる。
突然割れるんじゃないかとビビリながら膨らませる。
本当は直接結べば良いのだろうけど、割れるのが怖いビビリなので……。
3cm四方ぐらいが一番ベストな大きさかもしれません。
大きいと貼るは楽ですが、風船の曲面にピッタリと張り付かずシワになってしまうし、小さすぎると綺麗に貼れる代わりに超大変。
分量は適当……。
後ではがれたら、もう少したくさん入れようぐらいの気軽な感じで。
工程2:風船に新聞紙を貼る
ちなみに木工用ボンドはゴム(風船)と紙(新聞紙)との接着能力はないので、後で簡単に剥がれます。
だったら風船につける新聞紙は水に浸すだけで良いと他のサイトにあってなるほどと思った。
一層ではまだまだ下の風船が透けて見えるので全然足りない。
ちなみにこの新聞は年に1回、4月1日にしか買わない○京新聞である。改めて記事を見てみると本当に香ばしい左寄りの内容ばかり。
便所の無駄紙より工作に活用してやっているんだから東○新聞は、私に感謝すべきであろう(笑)
二層目は違う新聞を張った。同じ新聞だとどこが一層でどこが二層かわからなくなってしまうので。
この新聞を変える方法は有効だったと思う。
新聞紙を貼る作業は非常に地味で飽きてくる。ちなみに最初の一層目と二層目を貼るだけで1時間30分もかかってしまった。
たくさん貼るとだんだん慣れてきてスピードも上がってくる。と、いうよりもだんだん雑になってきてしまう。
水に溶かした木工用ボンドを吸っているので、結構ずっしり感がある。
疲れてしまったので今日の作業は終了。
工程3:さらに新聞紙を貼る
2日間ぐらい乾かすと硬くなってパリパリになった。
ただ指で押してみるとそれなりに硬いものの、強度に不安があったので、さらに新聞紙を貼ることにした。
結局合計で6層(塗装部分も含めると7層)貼った。
もう1層(5層目)新聞紙を貼って、6層目はコピー用紙を貼った。
新聞紙の上に直接塗装用の紙を貼ると、発色が悪くなるかなという漠然とした不安があったので……。
別にコピー用紙でなくてもよかったかも。
ただ一度乾かしてから追加で貼ったのだが、一度乾いてしまうとどうも新聞紙の張り付きがよろしくない。
乾くとあちこち剥がれてきてしまった。
時間はかかるが新聞紙は一気に貼った方がよいと思う。
工程4:風船をとる
すでに風船の空気が抜け始めてパリパリと不穏な音を立て始めていたが、新聞が乾いたら風船の空気を抜いて 風船を取る。
パリパリとあっさりはがれます。
工程5:だるまの顔を貼る準備をする
絵心がないので、だるまの顔はネットから画像を取ってきて貼ればいいやぐらい考えていたのだが、ここで問題が発生した。
顔がでかすぎて風船の曲面に合せてうまくはれないのだ。
ネットの情報はどれも手書きのものばかりなので、どこにもサンプルがない。
散々悩んだ挙句……
罪悪感と失敗の予感しかない。
ボコボコに潰した部分に新聞紙を詰める。
もう不安しかないw
ポイントは"だるまの顔"が貼りやすいように水平にできるかどうかだと思う。
上の写真では頑張って水平にしようとしているつもりなのですが……。
工程6:だるまを置く足場をつくる
ジャンボサイズの紙コップ(600ml入るやつ)を理科の実験用に購入していたので、それを使った。
底の部分は小さすぎたので、口が広がっている飲み口の部分を使った。
風船を抜いて穴が開いている方を下にして置き、バランスをとる。
バランスが取れたところで木工用ボンドをコップの口の周りに山盛りに塗って接着する。
あくまで気休め程度。
張り子技術を駆使して、紙コップの周りに新聞紙を貼っていく。
細長い新聞紙や色々使って2~3層ぐらい貼った気がします。風船を取った穴はこのとき塞いでしまいます。
工程7:だるま顔を貼る
インクジェットプリンタで印刷したものは水にインクが流れてしまうので、顔は木工用ボンドで直付けした。
だんだんとだるまの雰囲気が出てきた。
工程8:装飾する
表面に塗装用の色紙を貼り……(折り紙だと足りなかったので、職場から色紙を拝借)。
だるまの模様を折り紙を三日月型に切って貼る。
下の文字と横の文字を貼って……
初めて作った割りになかなかのクオリティで自己満足に浸ってはいるものの、生徒たちが喜んでくれるかと言えば自信がない。
披露して失笑されたら二度と作らない。
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