「盛者必衰」という言葉があります。
繁栄を極めるものがある一方で衰退していくものがあります。
世間的に重大ニュースであれば大々的に報じられ、衆目の知るところとなりますが、大半はほとんどの人に知られることなくひっそりと移りゆくもの。
創業28年。
独立系ベンダーだった前会社は、とある企業の100%子会社になるそうだ。
100年に一度とも言われる不況の影響か。いや、おそらく時代の流れなのだろう。
色々と聞きかじった情報によれば、株は全て現金で買い取られ子会社に。社長は退任するとのこと。
バブル崩壊以降、業界再編が進み「子会社」という言葉はよく目にするようになりましたが……子会社とはいったいどういうものなのか。
会社経営の方針はいったい誰が決めるのか?
「社長」と答えたアナタは甘い。株主が方針を決定します。これを議決権と言います。株をたくさんもっている株主ほど発言力が強くなる……仕組みです。
議決権【ぎけつけん】
会社の経営方針などに対し、株主が有する権利。一定以上の議決権を持つと経営に携わることが可能となる。具体的には
(1)3分の1超=合併など重要事項に関する特別決議の拒否権を持つ
(2)50%超=取締役の選任、利益処分などの普通決議を単独で決定できる
(3)3分の2以上=定款変更、合併、営業権譲渡などの特別決議を単独で決定できる。
つまり株を全て親会社(の株主)に譲り渡せば、会社の経営に関しての決定権は親会社(の株主)にあります。
国で例えれば……植民地?。社長・役員は傀儡。責任だけを背負わされる(※1)ことになります。
(※1)責任だけを背負わされる……実際は親会社との株式譲渡の契約時の交渉次第らしい。
親会社となる会社の社長を実は見たことがある。
それは自分が退職する半年ほど前に、社員全員が集められ社長から「相談役」と紹介されたのが記憶にある。
相談役に相談した結果が子会社化っすかwwwwとも揶揄したくなるが、社長としては30年にもわたって心血注いできた自分の会社が子会社になってしまうのは忍びないだろう。
今回、子会社化される方のメリットとしては、単純に資金援助だろう。いつの間にやらショートしてしまうほど資金繰りが悪化していたのだろうか。
まさか経営に飽きたから会社を売り飛ばして隠居ってことはねぇだろうな。
新社長は社内から出すか、親会社から送り込まれるのかは不明とのこと。
いずれにせよ一つの時代が終わった。
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