第45回 東武ワールドスクウェア
旅の前に職場で鬼怒川温泉に行くという話になったとき、社会科の先生が「鬼怒川と言ったら東武ワールドスクウェアでしょう」 などという。
事前に調べていたので、東武ワールドスクウェアってただのミニチュアの展示会場でしょう?それに2,500円という入場料。
正直行く気が起きませんでした。
でもその社会科の先生は「2時間で世界一周ができますよ。そして絶妙なマニアックさが良いんですよ」
そして極めつけが「僕は旅行に行っても写真なんて撮らないんですが、ここはバシバシ写真を撮りまくっちゃいましたよ~」
……この一言で行ってみようかという気になった。
弟は高い入場に猛反対。最後の最後まで反対していたが、抗議を押し切って行って見たら絶妙なマニアックさにすっかり魅了されていました。
そして自分も写真をバシバシ撮りまくっていました。
東武ワールドスクウェア
時間と距離を超えた感動を体験してください
このたびはご来園を賜り、ありがとうございます。
四十五の世界文化遺産をはじめ各国の名所・旧跡の建築物を二十五分の一の縮尺で展示する
東武ワールドスクウェアは、皆様の温かいご支援を賜り、二十周年を迎えることができました。
注目していただきたいことは建築物の精巧さはもちろん、この施設をつくろうと考えた私たちの想いです。
日本にいると気づかないかもしれませんが、世界の建築物や遺跡はかなりの危機を迎えています。
ギリシャのパルテノン神殿、カンボジアのアンコール・ワット、中国の万里の長城、莫高窟・石窟などは、
公害や風化・内乱によりかつての姿を失いつつあります。
これらの文化遺産を守りながら、人類の英知・文化・遺産を建築美の中に見出し次の世代へと引継ぎ、
世界平和に貢献しようとユネスコが中心となり修復、維持を含めた運動を展開しています。
特に、世界各地で戦争が発生し、非力な女性や子どもたちが犠牲となり、難民生活を余儀なくされている姿を
みるにつけ胸が痛みます。
文化遺産の中にも、これと同様に奴隷や多くの人々を犠牲にして完成した建物も多いといわれています。
平和をだれもが望んでいるとはいえ、戦争は人の心の中で生まれます。
心の中に常に平和の火を灯し、相互に信頼することが出来れば、人間の「尊厳・平等・相互信頼・尊重」が生まれ、
殺人事件が連日マスコミで報道されることもなくなると思うところです。
世界文化遺産の建築物を観ていただき、「人間の偉大さ」とともに、物事を成し遂げた「情熱・英知」を感じとっていただき、 来園されたお客様一人ひとりが「夢・感動・興奮」を呼び起こし、知的感覚を盛り上げ、人類の歴史とその美に出会う場所、 夢・感動・興奮を通じてコミュニケートできる場所として、また自分自身を「奮い立たせる場所」として活用し、 御自身の「心」の夜明けに活用してほしいと願っております。
「世界が平和ですべての人が幸せになることを心から願っています。」
世界建築博物館"人と文化が出会う"東武ワールドスクウェア 総支配人より
楽しい楽しい光の国「東武ワールドスクウェア」に到着。いったいどんな出会いが待っているのでしょうか。
チケット買ったのに、チェックする人が誰もいません……。善人しか来ない世界なのだろうか。
売店やレストランがあるウェルカムスクウェア。ここはチケットなしで入れます。人が少なくみんなマッタリしています。
ウェルカムスクウェアの奥からが本番。ちゃんとチケットを確認するお姉さんがいましたよ。
まずはカフェテリアレストラン「ワールド」で腹ごしらえ。お昼時ピンポイントなのに、このゆったり感(笑)
名物?「ピラミッドカレー」。なんということはない。味はポークカレーと同じだが、それより100円高い。
いよいよ、楽しい楽しい夢の国へ。"ウェルカムミュージックモニュメント"は1時間に1回ぐらい開いて演奏してくれます。
現代日本ゾーン。いきなりリアル国会議事堂がお出迎え。ミニチュアをバカにできない。あまりに精巧な造りにまじまじと見てしまった。
園内14万体の人形もリアル。首相を取材するマスコミたち。奥の赤ネクタイの人は首相が変わるたびに人形も変わるのだとか。
開業当時のドーム屋根を再現した東京駅。駅の入り口が出てくる人・人・人。人の洪水。いったい何人ぐらい出てくるんだと。
東京駅の全景。建物を俯瞰して見るチャンスなんて滅多にない。そしてちょっと後に見えるビルが古臭い感じがしないでもない。
14万体も人形がいれば様々。婦警さんにキップ切られちゃってます。気をつけよう。
本物の2年前に完成したという東京スカイツリー。実物の25分の1とは言え26mもあるので、やっぱり見上げるしかない。
旧帝国ホテル。明治村に玄関部分だけ残されているのみ。今のビルよりこっちの方がいいね。
新東京国際空港・第2ターミナルビル。飛行機のエンジン音が響いていて、荷物車や飛行機が滑走路を走っています。
空港には色々な人間模様が…。こちらはSPにガードされた要人でしょうか。マスコミが写真撮りまくっています。
国立代々木競技場。2020年の東京オリンピックに向けてこの建物も取り壊されてしまいます。
競技場前の広場ではなぜか胴上げされている人や、学ランを着た応援団が声援を送っていたりします。しかもなぜ「藤原」…。
"貯金は漁協へ"の看板が…農協は利益を貪っているけど、漁協は貧乏なイメージ。
次はアメリカゾーン。今はなき飛行機が突っ込んだビルもここには健在です。
「アメリカに行ってきたんだぜ~」と言ってもバレまい。浮気のアリバイ工作はここで。
ウエストサイドストーリーの一場面が再現されています。
ド派手なアメリカは事故もド派手ですな。西部警察も真っ青なくらいオシャカになってます。
ホワイトハウス。入口玄関はアメリカのマスコミでもお目にかかれないらしいが、ここではまる見えです。
三大ピラミッド。手前からメンカウラー、カフラー、クフ。弟がスラスラ言っていたのに驚いた。
カフラー王のピラミッド。頂上部分には石灰石の化粧石が残っている。昔はこの化粧石が全体を覆って伊いたかと思うとさぞ美しいかったろう。
ピラミッドを守っているスフィンクス。背後にエッフェル塔が映っているのはご愛嬌^^;
アブ・シンベル神殿。恥ずかしながら、ここに来るまでこの神殿の存在を知りませんでした。
廃墟に見えるがパルテノン神殿です。昔キン肉マンにこんな超人がいたような…。
サン・ピエトロ大聖堂。こういうのを見てしまうと海外旅行もいいなぁと思ってしまう。
サン・ピエトロ大聖堂を訪れる観光客も様々で…カメムシに襲われるオバサンご婦人(笑)
イギリス王室がお住まいになる"バッキンガム宮殿"。衛兵も列をなして歩いている。
超有名"ピサの斜塔"。当たり前だが模型も傾いている。自分だったらガリレオのミニチュア人形を作るところだが、探したけどなかった…。
ミラノ大聖堂の塔。一つ一つの先端に聖人がいます。こんなアイディア誰が思いつくんだ。
よーく見ると「ローマの休日」の撮影をしています。まさかローマの休日見たことない?おすすめです。
サン・マルコ寺院。ヨーロッパの宗教はゴチャゴチャした造形が好きですな。
街頭で絵を売っています。一つ一つの絵までちゃんと描かれている細かさ。
ガウディの最高傑作「サグラダ・ファミリア」。最初聞いたとき"桜田淳子のファミリー"しか思い浮かばなかったw
2026年完成予定。ちなみにミニチュアも建設途中。クレーンも忠実にありました。
パリの象徴「エッフェル塔」1889年完成。当時2年2ヶ月という驚異的なスピートで作られたようです。
エッフェル塔の外壁に日本人の名前が…これはミニチュアの製作した東宝の職人さんの名前。映画と違ってゴジラに壊されないため相当気合入れて作っています。
ビッグベンと英国国会議事堂。ってデカくね?国会議員何人いるんだよ。
アンコールワット。写真で真正面しか見たことないけど、実際は結構でかい。
故宮。清朝の宮殿「紫禁城」。あまりの広大さ、壮麗さに思わず息を呑みます。
映画「ラストエンペラー」の撮影が行われています。階段のところにいる小さい子がラストエンペラー溥儀です。
万里の長城で三蔵法師のご一行様を発見。ブタは有事の際には食料となってしまう運命なのでしょうか…。
万里の長城の全景。「異民族の侵攻が酷いです!」「じゃ、城壁作ればいいんじゃね?」この発想がすごい。
薬師寺。修学旅行で行ったことあったので細かい場所まで記憶が蘇りました。
バスの時間が近づいていたのでこの辺から超駆け足になってしまいました。行ったことはあっても、上空から見ることはなかなかない。
行くまでは「所詮ミニチュアでしょう?」とバカにしていたもののあまりのクオリティに驚きました。
再び鬼怒川駅に戻ってきました。電車が出るまでしばらく駅前の足湯でまったりです。2時間で世界一周したけど2時間歩き通しでさすがに疲れましたw