元同期で今はめでたく社長なんぞやっているishiiと晩御飯を食べる機会があった。いつもはたいてい便所の落書きのようなどうでも良い話を垂れ流すだけで終わってしまうのですが、今回は珍しく(?)私なりに感銘を受けた内容があったので記録を兼ねて書き連ねておきます。
そもそも2人が同じ年に大学を卒業し同じ会社に入社したにもかかわらず現在は薄給ヒラ社員と社長。この境遇の差はどうかという話もありますが、まぁそれはそれ。
思えば私が入社したときの世間の風潮はベンチャー企業ブーム。そしてそれに見事踊らされていた自分がここにいるわけなんですが。弊社入社時しゃちょーに「ウチの会社から新しく会社を立ち上げた社員が何人もいる」という話を聞かされたものですが、元弊社の社員だったishiiも起業したところを見るとしゃちょーの話もまんざら嘘八百という訳ではなかったようです。
うろ覚えですが、彼の発言録から特に感銘を受けた(←感銘を受けたのに内容はうろ覚えとはこれ如何に)セリフは
会社を起こして意識が変わったのは、給料を貰うために仕事をしているんじゃなくて、仕事をしたから給料を貰えるんだと思うようになったこと。
ishii社長発言録
改めて文字にしてみて、恐らく何を言っているのか伝わらんとお叱りを受けそうですが、本当はもっと的確なセリフだったはず………意訳で申し訳ない。
詳しく言うと「仕事に対する意識」とでも言いましょうか。「仕事なんて(゚⊿゚)ツマンネー。おまけに⊂⌒~⊃。Д。)⊃タリー。でも給料まだ出るしな……来年昇給しなかったら速攻で辞める」と考えるか、「仕事をしたから給料を頂ける。会社からおまんま食わせて貰っている以上は立派な仕事をしなければならない」と考えるかってことです。
……言うまでもなく私の意識は前者ですが。後者が望ましいのは言うまでもありません。入社したばかりの頃は「1日中パソコンを使っていられて色々なプログラム言語も経験できる。さらにはそんな好きなことをやっていてお金まで貰えるなんて、なんという幸運」こんなことを真剣に考えていましたよ、もっとも今では遠い過去の思い出ですが。
もし願い叶って教職に就けたならば今度こそは人生の仕切直し。まず第1に生徒のことを考え全力で教育に取り組む。給料はその結果頂けるものだと。間違っても勤務時間が終わったから今日の仕事はもう終わり、などとお役所的な思考に陥らないようにしたい。そうありたいと思うわけです。
もう一つは、
もし事業が失敗しても月給が良いキツイ仕事やって、金貯めて、またやり直せはいいじゃん。
ishii社長発言録
保守派の権化としてはなかなかこういう前向きな発想はなかなかできません。なので今の会社にしがみついて教職を目指している自分がここにいる。しかし、だからこそ、この言葉は胸にすっと溶け込むように入ってきました。
今の日本では一度失敗すると立て直しはかなり厳しいそうなので、この言葉には率直に感心しました。そして彼のこの言葉を聞いて私は今年も私学適性検査(※1)を受検することを決めました。考えてみれば独身だし失敗しても失うものは何もないし。恐らく彼のようにポジティブな思考ができる人こそ起業家に向いているのだと。
(※1)私学適性検査……都道府県ごとの私立学校が採用の資料とするために実施する検査。検査であって採用試験でないところがミソ。しかも高い受検料払った挙げ句、採用があっても講師の口がほとんどという受検生の足下見てるとしか思えない制度。
彼の言葉は確かに心に届きました。一緒に晩御飯を食べたM澤先輩も同様らしく腕を組んで真剣に何かを考えている様子でした。M澤先輩、頼むから私が辞める前に会社を辞めないで下さいよ。マジで。
Comments