弊社の近くにある店舗に"カレキチ"の看板が掲げられたのは、思えばまだ寒さ厳しい昨年の12月だった。
その店舗にかつてあったビビンバ専門店(?)「ビビンパ」が潰れて、今度はカレー専門店(?)「カレキチ」。競争が激しい飲食店業界の栄枯盛衰は当たり前。「カレキチ」の名前が会社で話題になることも特になかった。
ところが・・・。
その店は「カレキチ」の看板を掲げたまま一向にオープンする気配がなかった。シャッターは常に閉ざされたまま。1月、2月、そして3月・・・。待てど暮らせど変化なし。12月にシャッターの前に貼られていた「12月のおすすめメニュー」は2月になってもそのまんま。そして3月にはおすすめメニューもいつの間にか取り外され、あとは朽ちるのを待つばかりかと思われた。
弊社の一部社員の間で「カレキチ」の噂が囁かれ始めたのは2月頃。オープンする気配さえ見せない店に様々な憶説が飛び交った。"ただの広告説"、"お水相手の深夜営業説"・・・噂が噂を呼び「カレキチ」がいつオープンするのか(本当にオープンするのか?)が注目となった。
春は巡り3月。「カレキチ」のシャッター前に1枚の張り紙。ついにオープンの告知か!?色めき立つ庶民達(←自分含む)。しかし何のことはない。よく見れば隣の居酒屋のオープン告知の張り紙だった。
4月、5月……いつしか社員の中に「カレキチ」の噂をする人間はいなくなった。しかし5月末のある日。突如オープンに向けての動きが活発化。
あの日から約半年の月日を経て「カレキチ」ついにオープン。
(以上、半年間のダイジェスト)
カレキチ。決して「カレーキ○ガイ」の略ではない・・・と思う。全国に展開するカレーのチェーン店でありビーフカレーを290円で提供する安さが魅力。お預けを食らっている間に調べた情報によれば「しょっぱい」とか「290円なら理解できる」など、あまり評判はよろしくないむしろケチョンケチョンため弥が上にも期待は高まります。昼休みになり何気なく弊社の窓からカレキチを見下ろすと、なんとそこには長蛇の列。
カレキチファン恐るべし。っていうか、そんなに期待されていたのかカレキチ。
夕方(←昼間は誰も行かなかった)。カレキチの味を確かめるために特殊部隊が編成されました。メンバはT中先輩を隊長に私とN地君の3人。T中先輩などは大層なはしゃぎっぷりでカレキチに対する期待の高さを伺えることができます。
T中先輩は「角切ビーフカレー(490円)」を、N地君は「ステーキカレー(590円)」(←6月のおすすめメニュー)、私は「厚切ロースカツカレー(490円)」をそれぞれテイクアウトで注文。待つこと少し……しばし……(しばらくお待ち下さい)……カレーまぁ~だぁ~。
オープンして数日しか経っていないせいか手際が悪いことこの上ない。厨房とカウンターの連携が全く取れず、注文が混み出すとカウンターの客が全くの放置プレイにされてしまうという有様。かといってカレーが早く作られるのかと言えば、それは別問題。あたふたあたふた。というかお前ら半年間何をやっとったんじゃ(゚Д゚)ゴルァ!!T中先輩あたりはあまりの待たされっぷりに「もうどうでも良くなってきた……」とテンション下がりまくり。
・・・昼間に長蛇の列が出来ていた理由がようやく判った気がする。
待たされること十数分。ようやくカレー到着。
これが半年間待ちに待った(←そんな大げさなものじゃないけど)カレキチカレー。果たしてお味のほどは如何ばかりか。
N地君「ステーキ美味くない・・・」
私「ルーが油っこい・・・」
T中先輩「・・・・・・・・・・・」(←無言)
厚切ロースカツカレーで言えば、トッピングのロースカツは衣がサクサクしていて合格点。しかしルー少なすぎ(テイクアウトだけ?)の上に油っこい。ルーが油っこいってアナタ。ルーの味は"レトルトカレー"としてはこんなものか。可もなく不可もなくといった感じ。昔読んだどこかのブログにあったように"しょっぱい"ということはなかった。辛さも甘くはないが激辛でもなく。自分は辛いのが苦手なので少し辛いように感じたが、他の人ならばさほどではないと思われるレベル。
しかしとにかくルーの油っこさにやられた。ルーの油+カツのコンボ攻撃に食べている途中でもはやKO寸前。
まとめ:290円なら理解できる
さ、カレキチの事は忘れよう(T中先輩談)
実はこの後、忘れようにも忘れられない事態に遭遇しようとは、このとき私は夢にも思っていませんでした。
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