以前大流行したダーツ・バー(ダーツができるバー)が下火になってどれくらいたったか判らないが、いまさらになってダーツというものをやってみたくなった。
別に取り立ててきっかけがあったわけではない。当時の流行に完全に乗り遅れただけ。
流行が終わってから、人がいなくなった頃にやってみる。
流行に踊らされていないようで、実は踊らされているという。なんとも微妙な感じ。
ダーツ同好会発足
集まったいつものメンバーでダーツ経験があるのはヨコヤマ氏だけ。
私とY地氏はダーツを投げたことすらない。今回も几帳面なY地氏による事前調査によればダーツができる店が新宿東口にあるという。
ダーツ・バーと言えばお酒を飲みながらダーツをする(……と、勝手に想像している)ので結構な費用がかかるかと予想しているものの、Y地氏がピックアップした店は1ゲーム100円。
テーブルチャージ料、ワンドリンク代といった未だに納得がいかない意味不明な料金がないのがよい。言ってみれば、ダーツしかおいていないゲームセンターみたいなものだ。
講師(※1)ヨコヤマ氏の指導の元、ダーツの基本を教わる。
(※1)講師……と、言っても彼も数えるほどしかやったことないらしい。
(ダーツなんてど真ん中に投げればいいんだろ。ちょろいもんだ。)
先週のアーチェリーと言い、どうやら的をねらう競技に関しては甘く考える傾向にあるらしい。
いつもの如くこういう時だけ(未経験のくせに)余裕をぶっこいていた私は、真ん中に投げれば良いというものでもない(※2)ことを知って驚いた。
(※2)良いというものでもない……それでも真ん中が点が高いことには変わりはない。
ダーツは的の狙ったところに刺さればよい。そんなことはダーツを知らない私でも知っている。
的の中心は20点。中心から放射状にエリアが20等分されていて、それぞれ1点~20点と振り分けられている。さらに同心円上に何カ所かエリアが区分されて(たいていは赤色と青色に塗られている)いて、青色は2倍、赤色は3倍になる。つまり20点エリアの赤色に当てることが出来れば60点獲得……という感じ。
ゲームも様々な種類がある。当てた点数だけ点を積み上げていく「カウントアップ」。
ある持ち点から当てた点数分マイナスし、最終的に持ち点をゼロにする「301(※3)」
(※3)301……持ち点が301点であることから。他にも501(持ち点501点)、701(持ち点701点)、、、などがある。
1点から20点まで順番に当てていくゲーム……などなど。
ダーツを的に当てることには変わりはないのだが。
ちなみに1ゲーム10回。1回あたり3投。1ゲーム100円だから1投あたり……ってそういう勘定はやめれ。早速スタート。
最初Y地氏は的にかすりもしなかったものの、コツを掴んできてからは順調に点を積み上げてゆく。無欲の帝王。
ヨコヤマ氏はさすがは経験者。狙った場所にそれなりに当てていった。
一方の私はテレビやその他の情報から未経験ながら、真っ直ぐ投げる方法はなんとなく知っていた。
秘伝、俺流的当投法!
手からダーツを放つ瞬間にダーツの先が的に向いていないから、安定せずにダーツが刺さらないのだ。投げた後で腕が指先まで真っ直ぐ伸び、かつ的の方を指さすように投げれば、ダーツは真っ直ぐ飛ぶのだ。
最初は的にかすりもしなかったY地氏が、このアドバイスのおかげで驚くほど腕を上げたのは言うまでもない。ダーツの極意をいとも簡単に教えてしまって(※4)良いのだろうか。まさに出血大サービスだ。
(※4)教えてしまって……肘を痛めるのでマネしない方が吉。どうやらこの投法は間違っているらしい。
1ゲーム目は経験者ヨコヤマの勝利だったが、ゲーム数を重ねるうちに次第にコツが掴めてきた。というか、ダーツの神が降臨した。
1点から順番に当てていくゲームでは、恐ろしいぐらいに狙った場所にダーツがビシビシと突き刺さる!まさにダーツ神降臨中。あまりにも当たりすぎて、ゲーム開始時に表示される最高スコアを抜いてしまった(※5)ほどだ。専用カードを購入していなかったので、点数を記録できなかったのが惜しまれる。
(※5)抜いてしまった……それ以前にこのゲームをやっている人がいなかったみたい。
これならば「カウントアップ」で500点オーバーも夢じゃない!
勢いに乗じ休む間もなくカウントアップ(的に当たった点数を積み上げていくゲーム)にチャレンジしてみるが、どうやら賽銭か貢ぎ物が少なかったらしく神はお帰りになられました。
途中から制球(?)が乱れ、散々な結果に終わってしまった。
Y地氏はダーツにつき合ってくれたものの、最初は「ダーツはリア充(※6)とスイーツ(笑)の遊び」と全く乗り気ではなかった。それがダーツが終わる頃にはすっかり乗り気で、次は「マイダーツ作り!」とまで言ってしまうほど。
(※6)リア充……リアルな生活が充実している人間、の略語。
初心者でも楽しめるダーツ。そして奥が深いゲームでもある。
それにしても狙ったところに当てるのは難しい……。
一度体験してみるのもオツなものです。
恐怖のハニートラップ
ダーツを堪能した後は、Y地氏推薦の店「フーズフーズ」で夕食。
この店はかつて私の転職祝いか、おおたさんの結婚祝賀パーティーだかに来たことがあった。
一通り料理に舌鼓をうち、いよいよ〆のデザートである。
そしてまさかデザートに罠が仕掛けられていようとは、実際にモノが来るまで夢にも思っていなかった。
Y地氏はデザートにバナナのハニートーストを指名した。
トーストの上にはちみつがかかっているものを"デザート"と言っていいものか迷うところだが、メニュー上デザートに分類されていたので、ここではデザートとしておく。
店員「おまたせ致しました~」
Y地氏「……………………」(←呆然としている)
皿の上には超高層ビルがそびえたっていた。
食パンが約1/2斤。そしてその食パンにハチミツがべったり染み込み、ダイエットブーム(笑)で品薄となったバナナがこれでもかという程てんこ盛りになっていた。
デザートと言えばメインディッシュの後に食べるのが定番だろう。メインディッシュの後ということはお口直し程度の量であることは想像に難くない。
このハニートーストはメインディッシュの後にさらにメインディッシュが来た感じ。
さすがの大食い大王Y地氏もこれには唖然。大食い大王が料理を目の前にしてこんなグロッキーな表情になるのを初めて見た。
うははははははは。外野の我々は大笑い。
まぁガンバレw
これぞハニートラップ。
どうやら相当辛かったらしく、その後の予定は全てキャンセルして急遽解散。
第1回ダーツ同好会の活動は見るも無惨な状態で幕を閉じたのだった。
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