UR(独立行政法人都市再生機構。旧:住宅・都市整備公団)をご存じでしょうか。日本国民への安定的な住宅供給を目指して設立された独立行政法人。
最大のメリットは民間不動産とは違って礼金、更新手数料、仲介手数料がないこと(敷金は3ヶ月分必要)。
鍵交換も無料でやってくれますし、別途火災保険に入る必要もありません。まさに明朗会計。ビバ!UR。
URマスターにして、
「やっぱりUR最高!」
を公言するおおたさんによるURレクチャーと、UR物件見聞録。
正直、昨日紹介してもらった民間不動産の物件にかなり心揺り動かされていました。そのため今日のURは一種の"おまけ"のようなものでした。
一種の"おまけ"……の割には前日Y地氏からの「昼食後 UR行く前に著名漫画家のサイン会行きませんか」メールにブチ切れて返信してしまった。あの時は相当 心に余裕がなかったのです。申し訳ない。
今までURを知らなかったので、どうやって探すのか、どうやって借りるのか見当もつきませんでした。
おおたさんによれば、だいたい以下の手順になっているようです。
インターネット or 営業所で空き室を探す
↓
インターネット or 営業所で内覧申し込み(同時に仮予約(※1)するのがオススメ)
↓
内覧する
↓
気に入ったら本契約
詳しくはUR賃貸住宅のお申込み方法参照。
(※1)仮予約……仮予約を申し込んだ日から2週間は他の人に先に取られることはありません。ゆっくり考えてね!という良心的な施策。
ところでUR物件というと「昭和の団地」といった古臭いイメージがありますが、最近はそうでもないらしい。けれども団地が多いのも事実。団地○○が好きな一部マニアにはたまらない物件となっております。
またUR物件は抽選オンリーだと思い込んでいましたが、抽選なのは一部の新築物件のみ。大半の中古物件は先着順となっています。
「昭和の団地」というと昭和45年築とか、思わずコーヒー吹いてしまいそうな物件ばかりですが、室内は現在のニーズに合わせてリニューアルされています。UR公式サイトにも「あなたは外観で物件を選んでいませんか?」と挑戦的とも自虐的(※2)とも言えるキャッチコピーが掲載されています。
(※2)自虐的……外観を見るとさすがに引いてしまう。せめて壁ぐらい塗ってくれ。
空き室を探す
インターネットで空室がなくても営業所で聞いてみると空いていたりするので、営業所に行くのが吉。今回は東京駅は八重洲にあるUR八重洲営業センターへ。
東京には数カ所営業センターがありますが、扱っている物件は同じなので最寄りの営業センターに行くのが良いかと。
入った瞬間「ここは銀行か!」とツッコミを入れたくなるほど落ち着いた空気が静かに流れています。ここの職員はゆっくり仕事できて羨ましい限り。残業も少なそうだし。何気に給料良さそう。
銀行みたいに番号札を引くと4番目のご案内。しばらく営業センター内のPCで、おおたさんと物件探しながら雑談。ざつだん。ZATSUDAN……。
1人1人丁寧に対応しているおかげか、一向に順番が回ってこない。
おおたさんが「どの辺で捜しているのか」と尋ねるので、職場付近の地区名を話すと、なぜか向かいに座っていたオヤジが「○○(←さっき言った地区名)ねぇ~、○○はどうかな~♪っと」などと独り言をブツブツ呟いてくるので猛烈に腹が立ってきた。
思えば、もう春なんですよね……。
ようやく順番が回ってきました。
docomoショップを思わせるようなカウンター席に座り、係りの人に地区や条件を説明した。条件と言っても団地ならばどこも同じような間取りと設備になるので、場所と間取りを言って空室を調べて貰う程度。
ところがこの係りの人(中年女性)が、たいそうなドジっ子。団地名を言っているのに、パンフレットをめくりながら「そんな団地名は見つからない」などと言い出した。URマスターおおたさんに「それパンフレットが違いますよ」と指摘されて頭を抱え出す始末。
調べてもらうと昨日調べたインターネットでは出てこなかった空室があった。
……というか、広い!!
1LDK 40平米(この団地での最低ランク)。しかも家賃 54,700円!(共益費 2,400円)。昨日の民間物件より安かった。
こんな破格物件、民間の不動産じゃ どこ探しても見つからない。
昨日の民間物件は、風に舞う木の葉のようにどこかへ吹き飛んでしまった。
凄い、凄いよ。UR!
- 交通
- ターミナル最寄り駅 バス15分 徒歩1分
- 間取
- 1LDK
- 専有面積
- 40平米
- 階数
- 5階建、2階
- 築年月
- 昭和45年7月~昭和46年3月
- 賃料(共益費)
- 54,700円(2,400円)
- 主な設備
- CATVインターネット/ADSL可能
内覧申し込み
早速、内覧してみたくなった。
その時、おおたさんが「内覧するまで1週間ぐらいかかる」ようなことを言った。
はい?1週間?そんなに待っていられるか。こっちは生活かかってるんだ。
そこはダメ元で、これから内覧したいことを係りの人に告げると団地管理事務所の営業日を調べてくれた。この辺は"お役所的"で管理事務所が営業していれば内覧できるし、休みなら内覧不可。特例はありません。
調べてもらったところ、今日は内覧ができることが判明。
わかった!じゃぁ今すぐ、これから行きます。
しかし今からその団地に向かっても鍵の貸し出し期限である16時は過ぎてしまうことが判明。そこは無理行って、管理事務所に電話1本入れてもらった。
鍵貸出票を発行してもらい慌ただしく出発。
内覧する
その団地は東京八重洲から遠く離れた辺境にありました。
ここでおおたさんとは別れて……と考えていたら、さすがはUR指南役。なんと辺境までつき合ってくれると言う。全く感謝、感激、雨、あられ。
最寄り駅からタクシーに乗り込み(※3)目的地へ。
(※3)タクシーに乗り込み……最寄り駅から徒歩で行ける距離にはありませんw
タクシーの窓から巨大なコンクリートの団地群が見えてきた。
たいていのUR団地は住居棟、公園、保育園、診療所、商業施設を内包した巨大生活圏を構成しています。例えれば小田原城のように城下町も堀と城壁で囲いました……といった感じ。
子育てするには好環境かと。
団地に向かう前に周辺地域を歩いたりしたので、鍵貸し出し時刻を大幅に割り込んでしまった。にも関わらず、おおたさんは団地内にあるスーパーでお菓子を買い出す有様。どこまで余裕なんだこの人は。
というわけで、管理事務所へは30分ほど遅刻。
管理人のおばちゃんは、よほど早く帰りたかったらしく「すぐ行って!ピューっと見てきて!」やたらとせかしてくる。そんなおばちゃんに追い立てられるようにして鍵を借り、いよいよ人生初内覧。
外観は思わずXファイルのテーマソングが流れてしまうほどの古さは否めませんが、内装はリニューアルされていただけあります。古さを感じさせません。
何よりも気に入ったのが和室があったこと。そして和室の畳が全部取り替えられていて、い草の香りがしたことでした。
総合アドバイザーishii社長直伝の「内覧するときは天井の高さとコンセントの位置を確認せよ」の教えの通り、コンセントの場所をチェックしながら団地での新生活を思い浮かべていたのでした。
(つづく)
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