以前、朝日放送の「探偵!ナイトスクープ」という番組が面白いという記事を書いたが、そのDVDを友人に貸したら翌日、
「つまらんわ、あれ」
けんもほろろな感想が返ってきた。
自分が面白いと感じるものを、人も同様に面白いと感じるとは限らない。 しかし「つまらんわ、あれ」などと言われてしまうと薦めた私の人格までも否定されたような気分にさせられ、さすがにへこんだ。
例えつまらなかったとしても他にもっと言い方があるんじゃないかと、その友人に憤りを感じた。
ところが、ずっと前にその友人が「この映画は俺がこれまで見た映画の中で唯一5点満点を付けた映画だ」と絶賛してくれた映画を「どこが良いのか理解できない」と切り捨てたことを思い出し、改めて己の所業を恥じた次第。
"お笑い"という分野においては、人それぞれに笑いのツボというものがあり自分がハマったツボが人にもハマるとは限らない。なぜか判らないが「エンタの神様」や「爆笑オンエアーバトル」などをたまに見ても面白いと思うことはほとんどない。早口でまくし立てられて何をしゃべっているのか判らない。そもそも芸人がしゃべっているセリフをそのまま字幕スーパーで流さなければ理解できないのは論外。見ていてこっちが置いてけぼりを喰らった気分にさせられる。
ネタもさることながら微妙な間やその場の空気など、目に見えない部分が相乗効果を生んで"笑い"というものを生み出すのではないだろうか。その辺りが「探偵!ナイトスクープ」に限って言えば、私にはツボで友人にはツボではなかった。
自分が薦めるものを否定される虚しい気分は、かつて日本でキリスト教を布教しようとした宣教師も同じように感じていたのかもしれない。関東では超マイナーな「探偵!ナイトスクープ」。信者はなかなか増えません。
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