第3回 Debian(sarge)のインストール

インストールの流れ

前回までで、Debian(sarge)をインストールする準備はあらかた整いました(と言ってもDebianのCDイメージを公式サイトからダウンロードしてCD-Rに書き込んだだけですが……)。

実際にインストールする前に、インストール作業のだいたいの流れを書きます。だいたい次のような感じです。

基本設定
インストールしたいlinuxのバージョン、表示言語、キーボードの種類、ネットワークの設定、サーバの名前など基本的な設定をします。
パーティションの設定
ハードディスクのパーティション(分割)をします。ここでちょっとハマるかも。
基本パッケージのインストール
自動でやってくれます。楽チン。
基本環境の設定
時間帯、パスワード、APT(パッケージのダウンロードツール)の設定など。
パッケージの選択
欲張るとハマる。

※"パッケージ"とは、色々なソフトウェアをまとめたもののことを言います。

インストールに役に立つ情報

……と、インストール前に参考文献なんか紹介して逃げ道を作っておいたりして。

筆者がDebianをインストールする上で参考にした情報の一覧です。ハマった時はここが大変参考になりました。

ウェブサイト
Debian GNU/Linux インストールガイド
公式サイトのドキュメント。すべての基本。
Debian GUN/Linux スレッドテンプレ
2ちゃんねるのDebianスレッドまとめサイト。いろいろ書いてあります。
ムトゥ神のサイト
武藤健志氏(2ちゃんねるでは"ムトゥ神")のドキュメント。パーティションの設定はここを見ました。
書籍
Debian GNU/Linux徹底入門第3版 Sarge対応
Debianプロジェクト公式メンバー武藤健志氏の本。基本的なことから書かれているので判りやすいし役立つのだけど、「これからDebianを使ってみようかな~」と考えている人に5,000円の出費はかなり痛い。Debianユーザになってから買うのが吉。

Debian(sarge)インストール(1)-基本設定

BIOSの設定

DebianをCDから起動するので、サーバマシンのBIOSで読み込みの順番をCD-ROMからに設定します。Windows2000とかWindowsXpをインストールしたことある人にとっては、おなじみですよね。

今回サーバマシンとなるEdenでは、電源を入れてからなんか文字列がブリブリ表示されている間に「DELキー」を連打するとBIOS設定画面が表示されます。

BIOS画面で「Advanced BIOS Features」メニューの「First Boot Device」項目を[ CDROM ]に、「Second Boot Device」項目を[ HDD-0 ]に設定します(fig 2.1)。

BIOS画面
fig 2.1 読み込む順番をCD-ROMからに設定する

変更した設定を「Save & Exit Setup」メニューで保存することもお忘れなく。

Linuxのバージョン選択

第1回 インストール前の準備で、入手したDebianのプログラムをドライブにセットして電源を入れると、Debianインストーラのスタート画面(fig 2.2)が表示されます………はずです。

Debianスタート画面
fig 2.2 インストールのスタート画面(ちょっと表示が切れてる……)

スタート画面で「Press F1 for help, or ENTER to boot:」と表示されているので、linux26と入力して[Enter]を押します。

Press F1 for help, or ENTER to boot:linux26

これでカーネル2.6がインストールされます(何も入力せずに[Enter]を押すとカーネル2.4がインストールされる)。

Choose language

日本人なら「Japanese-日本語」を選択。英語でモーマンタイとか見栄を張らないで。

キーボード配置の選択

筆者はPFUのHappy Hacking Keyboardを愛用(と言っても7,800円の安いやつですけど……)しているので「米国」を選択(キー配置が英語仕様なので)しましたが、たいていの人は日本語キーボードを使っていると思いますので「日本(106キー)」を選択します。

ネットワークの自動検出

サーバマシンがDHCP機能のついたルータに繋がっていれば、ネットワークを自動で検出してくれてDHCPも自動で設定してくれる………はず。筆者のルータ(PLANEXのBLW-04FM)は自動で検出&設定できたので。ここは苦労していません。

ネットワークの設定(ホスト名)

お好きな名前をどうぞ(インストール後も変えられます)。ちなみに入力したホスト名はCUI画面(fig 1.3参照)で「ユーザ名@ホスト名:~$」という形で表示されます(fig 1.3はユーザ名:hoge01、ホスト名:debianの場合)。

このサーバは

ホスト名:
navilab

と設定しました(navi研だから)。

ネットワークの設定(ドメイン名)

これも適当な名前で問題ないと思います(とりあえず影響なさそうだし、インストール後に変えられるから)。

とりあえずこのサーバは

ドメイン名:
xinn.dyndns.org

と設定しておきました。名前が思いつかなかったら「localhost」とかやっておけばオッケーでしょ(←超適当)。