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■皇紀二千六百六十四(平成16)年 葉月


■過去の日誌



健康診断に行く前に近所に住む親戚から電話がかかってきました。
親戚「パソコンにウィルスが感染して起動しないんだけど……直してくれる?」

日頃の行いが良いのでしょう。
私が休みを取っている(←ズル休みだけど)ときにパソコンがウィルスに感染してくれ
るとは。

しかもパソコンの所有者は出社(←当然ですよね。平日なんですから)しているので、
家には叔母の祖父母しかいない。
叔母の祖父母にはこのことを伝えてあるから、勝手に上がって直してくれ
などと言います。

さらにウィルスに感染したパソコンからデータのバックアップを取って欲しいと言う
ではないですか。
これだけでも結構嫌なのに「どのデータをバックアップ取るんですか?」と聞いたら
「わからない」などと抜かしやがる。
判らなかったらデータのバックアップなんてやりようがないと思うのですが、「どの
データをバックアップするかは任せる」
と。

いやはや。
こんな依頼は初めてです。

まぁしかし親戚の頼みだし無下に断るわけにもいきません。
とりあえずその親戚の家には行くことにして、「とりあえずパソコンのパスワードを教
えてくれ」と言ったら「パスワードは使ってない」との返答。

セキュリティ・ゼロ。

自動ログインにでも設定してあるんでしょうか。
それともパスワード空欄のままEnterキーで入れるんでしょうか。
家族共用のパソコンのはずなのですが………あんな動画やこんな画像がモロバレじゃな
いですか!(多分そんなぁ ゃι ぃデータはないと思いますが)

どんなパソコンかすら見当もつかないので、CD-Rメディアを3枚、私のキューブ型PC、
LANケーブル、マイキーボード、マイマウスを持ち弟と出動です。

とりあえずどんな様子か判らないので、パソコンの前に座るなり電源を入れます。

うぃ~~ん、カリカリカリ…………。
……やられました。
まさかこのご時世に

WindowsMe使っているとは。

WindowsMeとはMicrosoft社が開発したOS(基本ソフト)で……ってそんな解説はいらない
か。
要するにこのソフトはMicrosoftの失敗作で、少しでも負荷の高いをやらせると「そん
なにいぢめないで下さい」と言わんばかりにブルーバック(システム異常の青い画面)。
あまりの評判の悪さに巷ではこんなFlashまで作られる始末です。
こんなOS使っていて、これまで動いていた方が奇跡だったのではないでしょうか。

……そういえば当時このPC買わしたのは自分だったような………。
シランプリシランプリ。

で、この親戚のパソコンは起動した途端に例の無限スキャンディスク(*)が始まりました。

(*)無限スキャンディスク…WindowsMeで前回終了時に正常にシャットダウンをしていない
             と起動時にスキャンディスクが始まります。しかしこのスキ
             ャンディスクは途中でエラーが発生すると最初からやり直す
             ので、エラーがある場合はいつまでたっても終わらないとい
             うもの。

スキャンディスクをキャンセルすると
「なんとか.DLLが壊れていて、KERNEL32.DLLにアクセスできません」
"ジャンっ!!"ってな感じでメッセージが表示されてブルーバック。

これはウィルスでもなんでもなくて、単にファイルがぶっ壊れて起動しないだけのようで
す。
しかしこの起動できない原因のソフトが何か判らない以上、このまま復旧することは不可
能です(当時のメーカー製パソコンはいらないソフトがぶりぶりと起動するので、もう訳
が判らないのです)。
なんとかセーフモードでは起動できたので、こうなったら主要なデータのバックアップを
取ってフォーマットするしかありません。
メールやブックマーク以外に何のデータのバックアップを取って良いものか、よくわかり
ませんが、とりあえずバックアップを取るためにLANで私が持ってきたPCと繋げるこ
とを考えました。

LANのポート、LANのポート………と。
なんかPCの後ろにLANのポートに似たような差し込み口がありますが……なんか横に
電話のマークが書いてあります………ってこれはモデムかいっ!
まさかこのご時世にLANがないとは………。
LANがないとするとネット環境はどうなっているのでしょう。
と見てみると、見慣れないターミナルアダプタが。

でたっ高速通信回線ISDN

まさかこのご時世にターミナルアダプタを拝めるとは。
こんなのもう売ってませんよ。たぶん。

つまるところ私は一般家庭のPC環境を甘く見ていました。
きっとこれが普通の環境なのかもしれません。

とりあえずセーフモードで起動して、メールやブックマークの内容はDドライブに移動す
ることに(メールソフトは予想通りOutLook Expressでした(^_^;))。

考えてみればDドライブが空いているなら、初めからこうすれば良かった。
その他のデータは*.docや*.xlsで検索してヒットしたものを片っ端からDドライブに移動。
後のデータは知りません。

バックアップCD-ROMなるものをセットし、いよいよ再インストール開始。
それにしてもこのバックアップCD-ROM。
きょう日WindowsXpですらCD-ROM1枚に収まるのに、バックアップCD-ROMは何故か2枚組。
フォーマットとインストールだけで2時間かかった………ようです(インストールは弟に
任せて、横で私は寝ていました)

夜に依頼主が帰ってきたので、ウィルスでないことを説明して元に戻したことを報告しま
した。
なんとも大変な作業でしたが、親戚の人には大変感謝されました。
やっぱり人から感謝される仕事っていうのはやりがいがあります。
弊社の仕事は仕事をやり遂げても誰からも感謝されないからなぁ……帰り道にふとそんな
ことを考えてみたりして。


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今週月曜日に夏期休暇を取ったのですが、近所にある日本赤十字病院に採用試験の健
康診断に行ったら「健康診断は全て予約制になっておりまして…」と言われた。

そんなことホームページに一言も書いてないじゃんYO!!

泣き言を言っても始まりません。
とりあえず月曜日に予約の電話を入れたら「今週の水曜日か木曜日なら空いてます」
との返答。
そう言えば「水曜日はお客さんと打ち合わせがあったよなぁ………」と思い出したので
「では木曜日にお願いします」と予約を入れました。
そして今日が、健康診断の日。

弊社は7月から9月の間の5日間、自由に(←もちろん建前)夏期休暇が取れます。
なんて恵まれた会社なんでしょう。
昨年なんて3週間前から「この日に夏期休暇を取ります」と宣言していたのに、前日
になって新しい仕事に投入されたら、そこの上司から「えっ?明日休むの!?」と驚か
れ、M先輩には「明日休むなんてお前はそういうヤツってことだよ」なんて理不尽にも
ボロクソ言われて、結局取れなかったという苦い思い出があります。
素晴らしいぞ。この連携のなさ。

それはさておき。
そんなこんなで、いくら夏期休暇を自由に取れるからと言っても、計画的に言ってお
かなければ取らせて貰えません。

それが今週の月曜日に夏期休暇を取っておいて、火曜日出社していきなり「あさって
夏休み下さい」なんて言った日には(゜д゜)ハァ!?と言われることは必定。
しかも健康診断票は試験日(8/21)に持参するか、9/3必着で郵送ということ。

月曜日に予約を入れたときに「健康診断票を書くのに1週間かかります」なんて言わ
れたからには、何が何でも今週中に健康診断を受けるしかありません。

今週中に健康診断。しかも夏期休暇は難しい……。
どうするか?
簡単です。

明後日は風邪を引く予定にしました。

そして昨日。
お客さんとの打ち合わせ中。
上司「……それでしたら、この資料に今日の打ち合わせの内容を反映する必要がありま
   すね。(私の名前を呼んで)明日中に資料更新して出せるよな」
 私「…………………ΣΣ(゜д゜lll)!!
   えっ、ええ……まぁ今日中には出せると思います」

明日風邪を引くためには、なんとしてでも今日中に資料を更新して出さなくてはなりま
せん。
(´-`).。oO(今日は終電帰りか………)
覚悟を決めました。
すべては採用試験のためです。

ところが。
打ち合わせ終了間際。
上司「……今日はせっかく皆さん揃ったことですし、遅い時間ですけどキックオフ(※1)
   やりますか?」

(※1)仕事始めに士気の向上のため、お客さんを交えて飲みに行くこと。

ΣΣ(゜д゜lll)!!

もはやこれはネタですか?

「飲みに行く」ということは当然、終電帰り(←別の意味で覚悟はしていたけど)にな
るということで、そうすると資料は今日中に出せるわけもなく………。
しかも。
酒を飲んだ翌日に休むとは何事だっ!!
(昔から私の親や親戚には「酒を飲んだ翌日は這ってでも会社に行け」と教わってきた)
となり、ますます風邪をひけない雰囲気に。

まさに絶体絶命。

とりあえず上司やお客さんには悪いと思いながらも
「すみません。最寄り駅から車を運転(←これは事実)しなければいけないので、お酒
は飲めません!!」
と宣言してお酒を飲まないことをアピール。
(部長には「酒飲まないなら帰っていいよ。」と冗談交じりに言われましたけど、それ
でも無理強いしないのは弊社の良いところです)

で、結局終電帰り。
資料更新してないよ……どうしよう。
そのまま、ばっくれて休むという手もありますが、良くも悪くも「お客様にとっていい
会社(※2)」を標榜する弊社。

(※2)私が入社するとき、弊社のしゃちょーは言いました。
   「会社には3種類ある。株主にとっていい会社。顧客にとっていい会社。社員にと
   っていい会社」
   どうやらしゃちょーは「うちの会社は"社員にとっていい会社"」だと言いたかった
   らしいのですが、我々の間では弊社は"顧客の言いなりにとっていい会社"だと噂
   しています。

お客様と約束したことを反故にするなんて許されません。
(顧客は弊社に対して平気で約束を反故にするけど)
休むなんて言った日には、電話がかかってきて「熱が出ても出社しろっ!!」と言われ
るのがオチです。

もちろん、やりましたよ。
終電で家に帰って、夜通し資料書き直しました(朝3時30分には書き終わった)。

しかも
「朝起きたら体調悪かったけど、頑張って資料を書きました」という風に見せかけるた
めに、
わざわざ朝の8時30分にファイルをセーブし直してな

いやはや。
風邪ひくのにこんな涙ぐましい努力をしなくてはならないとは。
ああ、でも。
翌日出社したときに「大丈夫?」と心配してくれた上司のO課長。
ごめんなさい。ズル休みです。
上司が「大丈夫?」と心配してくれたときに私の良心はチクリと痛みました。




 ■おことわり
 後の結果を知ってしまうと、この文章を公開するのはとても恥ずかしくあり、情けなくも
 あります。また時事的な話題ですのでこのような遅い時期に公開するのも如何なものかと
 思われます。

 けれども私自身の来年への糧とするために、また反省の意味を込めて、当時書いた文
 章を推敲せずそのまま掲載することにします。
 お目汚しかと思いますが、その際はひらにご容赦下さい。    2005年2月 navi研

教員採用試験の二次試験を5日後に控え、私の緊張はますます高まってきていた。
二次試験のために準備しなければならないものが3つある。
一つは健康診断書。
これは適当な時期に指定の病院で健康診断を受ければ良いだけ。
(社会人には時間的に結構厳しいけれど)

写真 健康診断票 *クリックで拡大します

二つは面接票。
面接試験のための元になる資料だが、二次試験の合否の大きな要因を占めているとの噂。

写真
面接票(表)*クリックで拡大します
写真
面接票(裏)*クリックで拡大します

しかしこの志望動機、社会奉仕体験の記入欄がなんと大きいことか。
そして三つめが学習指導案。
自分が受験する教科で任意の単元1時限分(50分)の授業の流れを書くというもの。
これは模擬授業で使用。

残り時間が刻一刻と減っているのは判っているのだが、面接票と学習指導案が試験結果の
大幅なウェイトを占めると考えると、どうしても筆が鈍ってしまう。
1次試験終了後から現在東京都で教員をやっているヤマモトにメールで色々アドバイスを
貰っていた。

昨日、そのヤマモトから電話が掛かってきた。
彼はいつもの調子で、
「明日家にいる~?明日、ショウカクとツーリングがてらそっちの方に行こうと思ってい
るんだけど」

ヤマモトはあくまでツーリングの途中で寄るというスタンスのようだったが、2次試験を
控えている私のためにわざわざ来てくれることは明白。
そしてあからさまに「お前が心配だから激励に行く」と言わないところが彼らしい良いと
ころ。
自分にはなんと頼りがいのある友人が傍にいるのだろう。
そしてこれは天の助けか、運命のいたずらか。
16日は偶然夏休みを取っていたのだった。

ヤマモトとショウカク君に会うのは、ゴールデンウィークの初日以来、約三ヶ月ぶり。
ヤマモトには色々と自分が書いた学習指導案や、試験の体験談などを聞いた。
試験まであまり時間はなかったけど彼のアドバイスは心強かった。
ショウカク君には1次試験の合格を心から祝って貰った。

彼らは午後遅くに私の町に来たので、数時間話をしただけで帰っていった。
さて、これから彼らのアドバイスを元に学習指導案でも書くか。
やはり面接官に興味を持たせるネタを盛り込んでいかないと。
そう思うとやはり私の筆は進まない。




 ■おことわり
 後の結果を知ってしまうと、この文章を公開するのはとても恥ずかしくあり、情けなくも
 あります。また時事的な話題ですのでこのような遅い時期に公開するのも如何なものかと
 思われます。

 けれども私自身の来年への糧とするために、また反省の意味を込めて、当時書いた文
 章を推敲せずそのまま掲載することにします。
 お目汚しかと思いますが、その際はひらにご容赦下さい。    2005年1月 navi研

人間破壊の旅でバンジージャンプを飛ばなかったから落ちるのか。
いや、出羽三山の神々にあんなに合格祈願(←遅いけど)したのだから受かるはず。

…いずれにせよ、今日の10時に全てが判明する。
今日は予め会社に夏休みを取り、自宅で結果を待つ。
インターネットで発表なのだから、別に会社で見てもよいのだが。
しかしわざわざ休みを取ったのには理由がある。
合格にせよ、不合格にせよ仕事が手に着かないのには変わりないから。

験担ぎではないが、お盆前なので朝8時に墓掃除に行く。
やはり最終的に頼れるのは、神社や寺よりも先祖の霊ではないだろうか?
いやいや、結果は既に決まっているのだから墓掃除に行こうが行くまいか結果は同じか。

墓掃除から帰ってくると9時30分。
発表まであと30分。
とりあえず広間に寝っ転がり、弟と無駄話をしながら時がくるのを静かに待つ。
黙っているとすぐに試験結果のことを考えてしまうから、ひたすら無駄話。
……落ち着かない。この宙に浮いたような中途半端な気持ちはなんだろう。

別に今日結果を見なくても。
2、3日後には合否の結果を知らせる手紙が来る。
結果を知るにはそれからでもよいのでは?
弱気な自分が囁く。
でもだめだ。
仮に合格したとしたら2次試験が21日か22日。
つまりほとんど日がない。
この2、3日に遅れが取り返しのつかない結果になるかも。

9時55分。
やはり今日結果を知っておかなければ。
ダメなら来年また挑戦すればいい。
そう自分に言い聞かせる。
先程から私の携帯電話にワタルウミさんから「結果まーだー。マチクタビレタ」と催促の
メールが。

10時。
ぃよぉ~っし。
自分自身に気合いを入れて、東京都教育委員会のホームページを見る。
該当する場所はすぐ見つかった。
中・高共通(物理)……
自分の受験番号は………460……うをっ、ないぞ?ΣΣ(゜д゜lll)!!
またやっちまったのかぁ~!?
一瞬、失望が脳裏をよぎる。
ま、まて。
もう一度見てみよう。
………慌てていて、見る場所を間違えた。

4600……あっ

あった!よしっ!!

パソコンの前で思わず飛び上がる。
この嬉しさ。どう表現したら良いものか。
苦節3年。まさか本当に受かるとは

自分の番号が見つかったら、幾分精神的に余裕が出てきた。
他の番号は………どれぐらい合格しているのかな。
俺の番号の前後………受かってるな………その前や後………え~っと………

おや?物理受験者は

ほとんど全員合格してるじゃん!!

(105名受験して92名1次試験合格)

これは2次試験でじゃんじゃん落とすってことですか………_| ̄|〇
全然安心できません。

でもとりあえず1次試験を合格したことは確か。
これまで応援してくれた方。
とりあえず合格することができました。応援ありがとうございました。
また、これからもよろしくお願いします。




 まさかこんな最悪の旅になろうとは……。
 これは「水曜どうでしょう」に取り憑かれた男(ミズノ氏)が、我々を拉致したあげく 
 人間破壊にまで至らしめた人生最悪の旅の記録である。

バンジー会場に向かう車の中では、悲鳴とも不安ともつかない雰囲気が蔓延。

ミズノ氏の決意表明。
ミズノ氏「これから私はバンジーに向かいます。……ティーパック(←ウォータータッチ
     をするということ)になります。」
ミズノ氏「もう二度と飛ばないから思いっきり大胆に。これでもかぁ!!というぐらい。
     もう一生飛ばなくてもいいぐらい満足の行くジャンプをします。」
ミズノ氏「俺は大空に向かって鳥のように羽ばたくよ。窪塚に負けず鳥のように羽ばたい
     て、ティーパックのように水の中にダーン!!!と落ちてビチャビチャビチャ
     ビチャ!!って行きますよ。ふぁいとぉーーーーっ!!いっぱーーつ!!」

空元気なのがとてもよくわかります。

もっとも、チキンの私としては何も言う資格はないのですが。
ミズノ氏と対照的に相変わらず魂の抜けたような表情をするヨコヤマ氏。
たまに笑う表情にも生気が感じられません。

バンジー会場まであと40分。

ミズノ氏「……………………………。」
ヨコヤマ氏「……………………………。」

だんだん現実味を帯びてきたのか口数が少なくなってきました。
しかし空元気大爆発のミズノ氏は黙ったままのヨコヤマ氏にちょっかいを出し続けます。
そしてついに度重なるミズノ氏の所業にキレたのか。

ヨコヤマ氏
「あ!?そんなの何も考えずに
言われたとおり飛べばいいんだろ?」

普段温厚なヨコヤマ氏からは考えられない程の激しい口調。
そしてこの瞬間、ヨコヤマ氏には神が降臨し彼はポジティブヨコヤマに生まれ変わった
のでした。

バンジージャンプは人間を破壊します。

会場まであと10分。
10分前のミズノ語録。
ミズノ氏「…(自分が)壊れたら中止かなぁ。俺」
ミズノ氏「ああああああああああっ!!!うわああぁぁあっ!!さっき口が乾いてきたっ
     て言ったじゃん。今、手の平がサラサラなんだけど。でね、ほっぺたがピンと
     張ってる。でも大丈夫、まだ漏らしそうじゃないから。」
ミズノ氏「……足はまだ……あ、震えてる。震えたときは針刺せばいいんだよね

なんでそうやって自分を追い込むのでしょう。この男は。

そしてバンジー会場に到着。

写真 車窓から見えるバンジー会場

ミズノ氏「いやっ高けぇえええぇぇぇ…!!!」
直前まで「高い、高いと考えておけば、実際に見たときに低く感じるから。」と、言って
いたミズノ氏。
現実を目の当たりにして緊張も最高潮のようです。
神降臨中のポジティブヨコヤマはバンジー会場に着いても、弱音を吐くこともなく悟った
かのように自ら率先して車を降り、歩き出します。

私とワタルウミさんは一足先に飛び降り自殺場所(←バンジー地点)の偵察に行きました。

写真 写真
バンジーをする吊橋
ここから飛べというのか…

私はやっぱりダメぽ。
というか高いところがもうダメです。
つり橋を歩きながら嘔吐しそうになっていました(←自分は飛ばないのに)。

ミズノ氏とヨコヤマ氏はバンジーの受付。
悟りの境地に達したかポジティブヨコヤマ。
これまでの無表情&沈黙が嘘のようです。

見よっ!生まれ変わったポジティブヨコヤマの姿を。

写真 写真
ためらうことなく誓約書にサインをするヨコヤマ
ミズノ氏より先に受付をするヨコヤマ

私とワタルウミ氏は飛ばないことを良いことにビデオを回しながら実況です。
私「…しかしこういう時に不謹慎なんですけど、受付のお姉ちゃん。爆乳ですねぇ」
ワタルウミ氏「爆乳ですねぇ…ただ、ニセパイの可能性も…」
私「否定できませんねぇ」
ワタルウミ氏「もうジャンプはどうでも良いので、本物かニセパイかを一時間以内に…」

写真 ホンモノかニセパイか、それが問題だ

…言いたい放題です。

いよいよ飛翔の瞬間が近づいてきました。

写真 順番を待つミズノ氏(右:黒の服)とヨコヤマ氏(左:白の服)
ちなみにさっきから写っている縞々の服を着た女性(中央)は、ミズノ氏のせいで悲惨な目に
遭わされる事に……。

観覧席でバンジーを見ながら、自分の胸の中に2人の気持ちが痛いほど入り込んできます。
(本人たちが緊張しているかどうかは不明)
何やら気持ち悪くなって、観覧席で咽るような咳やら嘔吐感やら飛ぶ人たちよりむしろ、
自分の方が酷いことになってきました(←注:私は飛びません)。
後でこのことをミズノ氏とヨコヤマ氏には「他人の気持ちに強く共感できるから」と説明
しましたが、実際のところ一人で勝手に想像して、一人で勝手に盛り上がって気持ち悪く
なっているだけなのかもしれません。
いずれにせよ見るだけでこの有様なのに、自分があのつり橋の上で順番待ちをしていたら
恐らく吐いていたことでしょう。そう考えると飛ばなくて正解だったのかもしれません。

そしてついにポジティブヨコヤマ飛翔の瞬間。

続いてミズノ氏の大空への飛翔。

メインイベントであるバンジージャンプは大盛況のうちに終了。
結局ミズノ氏のウォータータッチは川の水量が足りないため不可能ということになり、
彼はカメラを手にくくりつけて飛びました。

自分がバンジーを飛ばなかったことは「様々な経験をしておく」という観点から見れば
非常に残念なことです。
ただ後で振り返って「ひょっとして恐れなくてもバンジー行けたんじゃないのか?」と
さえ思っていました。
が、参考のためにミズノ氏とヨコヤマ氏のバンジー映像を見た私は、その考えは甘かっ
たことを悟りました(←映像見ただけで気持ち悪くなってきた)。
どうやら私にとって「高いところ」は苦手を通り超してトラウマになったようです。

山形駅でレンタカーを返却して、仙山線で仙台駅まで行きました。
(途中、車窓から見える鉄橋を見て嘔吐感をもよおしていたことは言うまでもありませ
ん)
仙台での目的はズバリ「牛タン」
BSEによるアメリカ産牛肉の輸入停止で仙台「牛タン」は絶滅の危機にあるようです
が、今回の旅のご褒美として設定された唯一まともなイベント

仙台駅は七夕祭りの真っ最中で、牛タンどころではなく人がごった返していました。
(浴衣の女の子ばかりで萌え(*´Д`)ハァハァ)
BSEの影響か数年前に仙台で食べた牛タンと比べて、大きさが20%減(当社比)と
いう感じでしたが、今回の旅で唯一まともな食事にみんな満足したようでした。

……以上で今回の旅の回想は終わりです。
旅というものは安らぎを求めるものだとばかり思っていましたが。
まさかこんな過酷な旅を人生の中で経験するとは。

というか、今回の旅で私はいったい何をやったんでしょう?
……ただ行っただけのような気がしますが。
天才物理学者のミズノ氏よ。
次の旅も面白く行きましょう(←でもバンジーだけは勘弁なヽ(`Д´)ノ)

(おまけスナップ)
写真 プリンスの事務所ハケーン!!



 まさかこんな最悪の旅になろうとは……。
 これは「水曜どうでしょう」に取り憑かれた男(ミズノ氏)が、我々を拉致したあげく 
 人間破壊にまで至らしめた人生最悪の旅の記録である。

午前0時。
あ~明日はバンジーかぁ……やだなぁ~、途中でバンジー会場を見たけどえらい高かった
じゃねぇか。ホントに飛べるんかよ。前から飛び込むか、後ろ向きに飛ぶか。それが問題
だ。ここは男らしく前から飛び込むように飛んだ方が教員採用試験の1次試験受かるかも
な。でもなぁ……あの高さだったらやっぱり怖いから後ろから飛んだ方が良いのかも。し
かし後ろから飛んだ方が本当に怖くないのか?あんな高層ビルの屋上みたいなところから
後ろ向きに飛ぶってやっぱり怖いよな。あー、取りあえず何も考えずに寝るか。バンジー
のことは直前になるまで考えないようにしよう。そうだ。寝よう、寝よう。

・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・。

(↓私の2つ隣の人)
ガ~~ゴ~~ガ~~ゴ~~

ぷしゅううぅぅぅぅぅ…………(←空気が抜ける音)

(↓私の隣の人)
ぐぅ~~~~~~~~~~~~~~

ひゅぅぅぅ~~~~~~~~~~~

「・・・・・・・・・。」

全く眠れません。ヽ(`Д´)ノウワーン

午前1時。
ガ~~ゴ~~ガ~~ゴ~~ぷしゅううぅぅぅぅぅ……(←圧縮空気開放タイプ)
ぐぅ~~~~~~~~~~~~~~ひゅぅぅ~~~~(←深呼吸タイプ)

明日のために眠らなきゃ。眠らなきゃ。起きちゃダメだ。気にしちゃダメだ。気にしちゃ
ダメだ。なんとかして眠る方法を考えるんだ。眠らなきゃ。起きちゃダメだ。気にしちゃ
ダメだ。眠るんだ。

だあぁぁぁっ!!全然眠れんっ。

眠ろうとするほど眠れない。
少しでも油断すると、すぐに思考に浸食してくるのがバンジージャンプ
頭の中でシミュレーションを繰り返します。
大丈夫。一歩踏み出せば全て終わる。気合いを入れて思いっきり飛べばいいんだよ。
しかし頭の中でのバンジー会場は宮崎の旅で行った照葉大吊橋

写真 脳内バンジー会場(高さ:142m)

こんなの飛んだら絶対に死ぬ。

午前2時~午前4時。
圧縮空気開放タイプと深呼吸タイプの見事なハーモニー。
いっこうに止むことを知りません。_| ̄|○
寝返りを打ったり、気分転換にお手洗いに行ったりしたが全く効果なし。
こうなったら古典的手法だが眠るための効果バツグンのアレ、やるか?
なんだか羊が1万匹ぐらい数えられそうだが
この間、ひたすら眠る努力とバンジーシミュレーションを繰り返し。

午前5時。
いい加減やばくなってきた。完全に寝不足決定です。体調不良で飛べないんじゃないか。
そもそもなんで旅に出て一晩苦しまなければならないんだ。仕事なら飛ぶかもしれない
けど。休日にリフレッシュのために旅に出てこの男(←ミズノ氏)の酔狂に付き合う必
要ないだろう。けれどバンジーなんて2度と飛ぶものではないだろうし、ここで経験を
積んでおくのも良いことだろうし。ああ、いったいどうすればいいんだ。バンジージャ
ンプはいくら安全であるということは判っているけど、遊園地のジェットコースターと
は訳が違う。安全と判っても橋の上から飛び降りるなどという人間の本能に反する行為
はできない。……飛ぶの止めるか?けれど止めると言った途端に「チキン」呼ばわりだ
ろう。しかしキャンセルするのも勇気ある決断ではないだろうか。たぶんチキンと呼ば
れるだろうけど。チキンでも構うもんか。飛ぶにせよ飛ばないにせよ自分で決定するこ
とに意味があるのだと思う。よし決めた!私は飛ばない。

私の決心は固まりました(←ネガティブの方にだけど)。
後はみんなにこの決心を伝えるだけです。
飛ばない決心をしたけれど、眠れないことは変わらず…。

午前7時。
結局ほとんど眠れませんでした。
テントの外にあるテーブルで朝食を取っているときに、私は「バンジージャンプは飛ば
ないこと決めた」とみんなに告げた。

「え~~っ!?」というブーイングの嵐を覚悟したが、意外にも「あっそう」という感
じでした。いずれにせよこの瞬間から私のチキンは決定しました。
実はこの時、私には1つの勝利の方程式シナリオがありました。

私がバンジーをキャンセル
      ↓
ヨコヤマ氏も私に同調
      ↓
ミズノ氏一人バンジー
      ↓
ミズノ氏よ永遠に……(^^)/~

カンペキです。
ところがどういうわけかヨコヤマ氏は私に同調せず。
そんなバカなっ!
こんなの私の知るヨコヤマ氏ではありません。

午前中は今回の旅の目的(←すっかり忘れていたけど)である「絵はがきと同じ写真を
撮ってくる」を実行するため、出羽三山(月山、羽黒山)へ向かいます。

途中、我々の車の前をちんたら走るヘタクソ車発見。
後ろから煽りまくったら道を譲ってくれるかと思いきや、厚かましくも道の真ん中を走
りやがります
。ヽ(*`Д´)ノ

到着予定時刻から大幅に遅れて月山に到着。
さすが霊験あらたかな出羽三山。山伏装束を着たジジ、ババがうようよいました。
そんななか普段着の我々4人組。
しかも動機は不純。
バチでも当たるんじゃないだろうか。

写真 ジジババばっかり…

とにかく月山と羽黒山で写真を撮ってきました。
撮影した写真の数々。

写真 写真
月山の水湿地
左と同じ場所なんて特定できるかYO!(出演:ヨコヤマ氏)
写真 写真
羽黒山境内の末社と山伏
向きを間違えますた(出演:私)
写真 写真
鐘楼堂と三神合祭殿
建物が変わってました(出演:ミズノ氏)
写真 写真
羽黒山参道の杉並木
左の場所まで歩く時間がなかった(出演:ワタルウミ氏)

毎回思うのですが……やはりアホです。
(ヨコヤマ氏はこのアホさ加減に耐えきれずに本気で怒っていました)
いや確かにアホかもしれませんが、バンジー飛ぶより100倍マシです。

羽黒山には出羽三山の神々を1個所に集めて、まとめて祭ってある合祭殿がありました。
いかにも時間を惜しむ日本人が考えそうな神社です。
1個所参っておけば三山すべて制覇したことになるので、合理的と言えば合理的です。
せっかくの参拝。
ええ、もちろん祈願しましたとも。
明日の1次試験合格発表で合格していますように、と。

もはや手遅れのような気がしますが。

これで教員採用試験の1次試験は合格間違いなしです。たぶん。

こうして撮影を終えた我々はいよいよ地獄のバンジーに向かうことになりました(←自分
は飛ばないけど)。
そしてその途中で我々は神が降臨したヨコヤマ氏の目撃者となるのでした。

(つづく)

参考リンク:
出羽三山神社 公式サイト:http://www.dewasanzan.jp/
照葉大吊橋(宮崎県):http://miyazaki.daa.jp/aya/




 まさかこんな最悪の旅になろうとは……。
 これは「水曜どうでしょう」に取り憑かれた男(ミズノ氏)が、我々を拉致したあげく 
 人間破壊にまで至らしめた人生最悪の旅の記録である。

ミズノ氏「さぁ!それでは今晩の宿を発表しま~す!!」
私はミズノ氏に促されるままに封筒を開けて中を見ました。

宿泊場所:
国民休暇村 羽黒

高級ではないだろうが、リーズナブルで悪いところではないと思うが……。
私は内心ほっとしていた。
もっとも高級志向のワタルウミさんが、よくここで了承したな。思いはしたけど。
そのことをミズノ氏に伝えると、彼は自信満々に「赤く線を引いてあるところを読め」
と言う。

……レクリエーション施設
自然遊歩道、オートキャンプ場、キャンプ場、スキー場、テニスコート、ビジターセン
ター

休暇村にありがちの施設だとは思うが。
もっとも私以外の3人がテニスをするとも思えないけど。
ミズノ氏はまだニヤニヤしています。
「誰がここに泊まるって言った?この赤い線のところだよ」

ハァ?(゜д゜)
だからどこだよ。

バンジーのこともあり、半分キレ気味でもう一度読み直す。

レクリエーション施設
自然遊歩道、オートキャンプ場、キャンプ場……。

キャンプ場……キャンプ場ΣΣ(゜д゜lll)!!

翌日にバンジー飛ばされた挙げ句、今夜はテントかよ………_| ̄|〇
いい加減帰りたくなってきたことは言うまでもありません。

途中、朝日村に寄りバンジー会場の下見。

高けぇ~………けど、本当に34メートルあるのか?

というのが正直な印象。
水面から吊り橋まで17階建てのビルが立つほど高いとは思えなかったのも事実なのだが
……しかし34メートルだろうが10メートルだろうが、怖いものは怖いんだYO!!

明日ここから飛ぶのか……。
そう考えると、今まで他人事だった事がやたら現実味を帯びてきます。

それにしても何故バンジーが今日ではなくて明日なんだ?
嫌なことはスパッと今日終わらせて、明日は晴れ晴れした気分で旅を満喫したいのに。
これについてはワタルウミさん曰く
「自分もミズノさんにそう提案したのだが、ミズノさんは2人(私とヨコヤマ氏)のうな
される姿をビデオに撮りたいからという理由で却下された」
とのこと。

さすが天才物理学者。
ネタのためなら人間破壊も厭わないこの所業(←しかも当の本人も飛ぶのに)

本日の宿。
「国民休暇村 羽黒」のキャンプ場に到着。テントは高床式になっていて、酷いテントで
はない様子。

写真 本日のお宿…(´・ω・`)

しかし本館でチェックインしたところ、宿の人に……
「本日は本館が満室ですので、大浴場はご使用になれません」
って言われました。
それはあんまりではないですか……_| ̄|〇

夜は鶴岡の店で晩ご飯を食べ、「やまぶし温泉 ゆぽか」でマターリ浸かって一日の疲れ
を……
と思ったら

熱っ!!なんですかこの熱湯はっ!!(-_-メ)

まるで年寄り仕様の温泉
しかし地元(と思われる)の人は、表情も変えずに入っています。
さすが山伏温泉。

ここでも修行するんでつね……(´・ω・`)

ところで。
なぜキャンプ場に泊まりながら自炊じゃないんだ!と思われる方がいるかも知れません
が、当初は麓で食材を購入し「シェフヨコヤマのディナーショー」(←ただし腕前は未
知数)を開催する予定だったのですが、移動に予想以上に時間がかかってしまいあえなく
断念。

もしかしたらシェフヨコヤマのおかげで全員腹痛→バンジーキャンセルの方がよかった
のではないか?とさえ本気で考えていました。

ゆぽかのロビーでサッカーアジア杯の決勝戦前半を観戦し、テントに帰り就寝。
いよいよ明日はバンジージャンプ。
しかし、私の地獄の苦しみはこの深夜に起こったのでした。

(つづく)

参考リンク:
休暇村 :http://www.qkamura.or.jp/
国民休暇村 羽黒:http://www.qkamura.or.jp/haguro/




 まさかこんな最悪の旅になろうとは……。
 これは「水曜どうでしょう」に取り憑かれた男(ミズノ氏)が、我々を拉致したあげく 
 人間破壊にまで至らしめた人生最悪の旅の記録である。

私「バンジージャンプです!ミズノ君、詳しい資料を」
ヨコヤマ氏「…………………………(゜д゜)ポカーン」
実態を把握していないヨコヤマ氏を尻目に、事態はどんどん進行していく。
ミズノ氏が取り出したのは、今回バンジージャンプを行う施設のサイトと、予約した画面
を印刷したもの。
(私はバンジージャンプをすることは聞かされていたが、「それ以上は調べるな」とミズ
ノ氏に念を押されていた)

サイトに書かれている文章を読む。

 遊園地のタワーバンジー飛んだことある俺はバンジージャンパーだ!などと思ってたら、
 それは大きな勘違いなのである。

              (中略)

 昨年ニュージーランドから来日した世界屈指のジャンプマスター、パトリック・オ・ロー
 ク氏も、日本にも世界水準のバンジーサイトがあると絶賛したとか…

 出典:庄内を遊ぼう

(よりによってこんな本格的な場所とは……)

ヨコヤマ氏「そんなの聞いてないよー(-_-メ)」
ミズノ氏「そうだよ。言ってないよ。でもしゃべったら今回の旅には来ないでしょ」
ヨコヤマ氏「当たり前だよヽ(*`Д´)ノ」
ワタルウミさん(私の方を見て)「いや、だから勇気あるなぁと思って。ミズノさんから
話があったとき、よく承諾したなーと思って」

自分自身の名誉のために書いておくが、承諾した覚えは一度もない。

私の隣では次第に目がうつろになってきて、魂が抜けた後の抜け殻のようになったヨコヤ
マ氏の姿が。
かく言う私もサイトの文章を読みながら、足がガクガク震えていたことは誰も知るまい。

34メートル………。
ハーネスを足につけてバンジー………。

ところで34メートルってどれぐらいの高さなんだ?
いまいち実感がわかない。

ミズノ氏「34メートルって17階ぐらいらしいよ」

この男はいつも人の心を読んだように情報を教えてくれる。
……いらん情報だけどな(-_-メ)

ここでバンジージャンプをするのが私とヨコヤマ氏だけだったら、手がつけられないほど
キレて暴れるところなのだが、この男(ミズノ氏)も「飛ぶ」と言うのだから怒りの持って
行き場がない。
(しかも私、ヨコヤマ氏はもちろんのこと、ミズノ氏もバンジー初挑戦)

さらに言えば私とヨコヤマ氏は"ただ飛ぶだけ"なのだが、ミズノ氏は

ウォータータッチに挑戦

さすが天才物理学者。
天才とナントカは紙一重とはよく言いますが、この男、狂ってます。
しかしなんでしょう。
このミズノという男の「面白いもの」を求める飽くなき執念は。

一通り喚き散らした後は、

私「……………………………………」
ヨコヤマ氏「…………………………やだ……………」

完全抜け殻状態

もはや逃れられない運命なのか。
我々を乗せた棺桶(←新幹線)は、避けようのない死出の旅へ向かうのであった。

山形県は花笠祭りの最終日。
JR山形駅構内でも、花笠踊りをやっていました。
ミズノ氏が「カメラ回すから踊りなさいよ~」と私とヨコヤマ氏に言うが、頭の中はバ
ンジー一色。
とても踊る気にはなれません。

写真 花笠祭り

いや、だがしかし。
山形県の女子中高生は凄いですわ。
スケスケブラウスに、超ミニスカート。暑いせいか胸元までブラウスを大きく開けてなん
とも開放的な格好。
また東京の女子中高生と違って、純粋そうな顔にその大胆な格好は辛抱たまりまへん。
こりゃ、山形県の教員も悪くないな。むっはー(*゜∀゜)=3
……私が花笠祭りよりそっちの方に気を取られていたという事実はあまり知られていな
い。

出羽三山までは山形駅からレンタカーでおよそ2時間。
車中では、少しでもバンジーのことを忘れようと違う話題を捜しては話をするが、気が
付くとバンジーのシミュレーションをしている自分がいます。
そしてシミュレーションを始め出すと、際限なく考え込んでしまい沈黙。
この耐えようもない息苦しさ。
この耐えようもない不安さ。
ヨコヤマ氏は相変わらず魂が抜けたような表情で、会話に参加してこないし。

そんな中、我々はヨコヤマ氏の心の叫びを聞きました。
ヨコヤマ氏「そりゃ飛びたくはないよ。でも飛ばなかったら、ミズノ君に会うたびに"チ
キン"って言われるに決まってる。そして飛ばなかったら、自分は一生『情けない人間な
んだ』と負い目を感じてしまう……」

わざわざ休日に旅に出て、あげく追いつめられる。
こんな旅行があってよいのでしょうか。

しかしこの人間破壊に追い打ちをかけるように
ミズノ氏「さぁ!それでは今晩の宿を発表しま~す!!」
彼が取り出したのは例の封筒
そして、この封筒の中にはロクでもないことが書かれているに決まってます

ミズノ氏に促されるままに封筒を開けて中を見ました。
私は今夜の宿の真相を知った瞬間、この旅には何の救いもないことを悟ったのでした。

(つづく)

参考リンク:
JOS OfficialPage :http://www.bungy.co.jp/




 まさかこんな最悪の旅になろうとは……。
 これは「水曜どうでしょう」に取り憑かれた男(ミズノ氏)が、我々を拉致したあげく 
 人間破壊にまで至らしめた人生最悪の旅の記録である。

 朝7時。
私は今回の旅の集合場所に向かっていました。
新宿からJRで池袋。それから東武東上線で川越に行き、今回の集合場所である本川越駅へ
徒歩で向かう。
しかしなぜにこんなに集合場所が遠いのでしょうか。
人は私に対して「集合場所に行くまで、旅行しているようなもの」というが、まさにその
通りです。
しかも今回は旅の前だから気分が弾むということもなく、旅に行く前から疲れてしょうが
ありません。油断すると即座に脳裏をかすめるのは危険なキーワード
一週間前に聞かされてはいたが、覚悟なんて決められるわけがありません。(涙)

 しかも今回の旅は私とヨコヤマ氏には全て秘密。(私は一つだけ口に出すのも憚られるキ
ーワードは聞かされていた)
さらに前日のミズノ氏からの電話に
「あらゆる天候、あらゆる場所を想定して準備をしてきて下さい」
なんて言われた日には、どこに連れて行かれるのか不安にならない方がどうかしています。

とりあえず前日はあらゆるケースを想定して、

  • 着替え
  • 下着の替え(3日分)
  • ソックス(6足)
  • 帽子
  • 洗面道具
  • タオル
  • 防寒具(←夏なのに)
  • カッパ(←滝に打たれるかも……)
  • ビーチサンダル(←川?海?)
  • 虫除けスプレー
  • (明日に捨てても構わない)靴
  • などなど。

    どう考えても1泊2日の準備とは思えない重装備

    (´-`).。oO(まさか成田空港に連れて行かれてそのまま海外ということはないだろう……)

    しかしこれがあり得ないとは言い切れないのがミズノ氏の恐ろしいところ。彼は楽しけれ
    ば何でもする男です。

    川越駅に着くと、旅の発案者であるミズノ氏は先に待っていました。

    ………前回の旅と比べものにならないほど荷物が多い。

    彼のこの旅に賭ける心意気を感じると同時に、私は激しく不安になりました。
    その内にワタルウミさんとヨコヤマ氏も到着。
    が、ヨコヤマ氏のあまりの軽装にミズノ氏とワタルウミさんは失笑。
    「革靴はさすがにヤヴァイんじゃぁ……」などと言い出す始末。
    私とヨコヤマ氏は益々不安になったのでした。

    最初の目的地は川越にある「菓子屋横丁」
    昭和初期には菓子屋が70軒以上ひしめき合っていたが、時代の流れと共に衰退した場所
    を市が観光地化しようと画策した区画……とは言い過ぎか。
    要するに昔懐かしの駄菓子屋が十数軒並んでいる場所。

    写真 駄菓子屋横丁の解説をするヨコヤマ氏

    ここで「水曜どうでしょう」で行われた「甘いもの対決」(←駄菓子早食い競争)を再現し
    ようというのです。
    私としては前回の宮崎の旅で「ういろう早食い競争」を大変遺憾ながらミズノ氏に不覚を
    取ってしまっていたので、ここで真の実力をミズノ氏に思い知らせる絶好の機会。
    次は負けません。(`・ω・´)

    対決に使用する駄菓子
    1.日本一長いふ菓子(←120cm)
    2.ビンラムネ
    3.梅ジャムせんべい

    写真 写真
    「水曜どうでしょう」より(日本一長いふ菓子)
    「水曜どうでしょう」より(ビンラムネ)
    写真
    「水曜どうでしょう」より(梅ジャムせんべい)

    写真 そして今回購入した駄菓子

    対決はチームヨコヤマ(+私)、チームワタルウミ(+ミズノ氏)のチーム対抗。
    レディGO!!

    実はこの時思い出したことが一つありました。
    ……私は物を食べるのが非常に遅かったのでした。

    今日はたまたま体調が悪かったニダ<ヽ`∀´>
    しかし勝敗に関わらず我々は常に優秀ニダ<ヽ`∀´>

    しかも梅せんべいの梅ジャムを5袋一気食い&せんべい高速かぶりつきの荒技を披露した
    おかげで、気持ち悪くなるわ、口の横の皮はせんべいで切るわで散々な目に………_| ̄|〇
    梅ジャム気持ち悪い……。

    しかし今回の旅のスケジュールでは、こんな所でマッタリする余裕はないらしい。
    引き続き今回の旅の行き先の発表。

    今回の旅は「絵はがきの旅」
    「水曜どうでしょう」でも同じ企画が行われていたが、まさにソレの再現。
    ミズノ氏が日本全国から集めた絵はがきの中から、我々が絵はがきを1枚を引く。
    そして、その絵はがきに書かれている風景と同じ風景を撮影してくる……と言うもの。

    つまりどこに行くのかは、我々が引く絵はがきにかかっている……。

    早速、絵はがきを引く。

    何がでるかな~♪何がでるかな~♪

    写真 「でやっ!!」

    ↓はがき拡大

    写真 ……ΣΣ(゜д゜lll)!!

    「………どこ、ここ?」
    ヨコヤマ氏はポカーンとした表情を浮かべていたが、「水曜どうでしょう」を見ている
    私は一瞬で悟りました。

    この絵はがきは……

    出羽三山シリーズ!!

    出羽三山とは山形県にある月山、羽黒山、湯殿山の三つの山の総称であり、御開山より
    千四百年余の歴史を誇る、霊山・霊場である。
    現在でも修験者の修行の場として、多くの登拝者が訪れる…。

    まさかこんな場所を引いてしまうとは………_| ̄|〇
    このような霊験あらたかな場所に、こんな動機で行って良いのですか?
    いったい違う葉書を引いたら、どこに連れて行かれる予定だったのでしょうか。
    ミズノ氏から残りの葉書をひったくって見てみた。

    写真 写真
    写真 写真

    結局、出羽三山かよっ!!


    …つーか、この法螺貝オヤジは何者?

    とにかく旅行先は山形県ということが判明しました。
    早速、大宮駅まで引き返した我々はその足で山形新幹線「つばめ」に乗車し、一路山形県
    へ強制連行されたのでした。

    新幹線車中。
    ミズノ氏は何やら怪しげな封筒を取り出し、次のイベントへの準備をしているようです。
    ワタルウミさんがカメラを回しだします。
    ミズノ氏が先の封筒を私とヨコヤマ氏に手渡し、封を切るように言いました。
    中を見ると胡散臭い"台本"です。
    私とヨコヤマ氏のセリフが交互に書いてありました。
    初めはたわいもないトークだが、私の台本の最後には口に出したくないセリフが書かれて
    いました。

    私「それでは今回の旅のメインイベントを発表しよう」
    ヨコヤマ氏「それは…(2秒沈黙)」
    私「バンジージャンプです!ミズノ君、詳しい資料を」

    とにかく。
    この瞬間からミズノ氏とワタルウミさんが企画した旅の恐るべき全貌が姿を現したのだ。

    (つづく)